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日本工業経済新聞社(群馬)
2016/05/17

【群馬】県桐生森林、2016年度事業概要

県桐生森林事務所(石田博文所長)は、2016年度の事業概要を明らかにした。それによると、林道工事6件、治山工事25件を予定し、全て上期中の発注を目指していく。林道梅田小平線では工事を進めつつ、トンネル整備に向けた地質調査を実施する。桐生市菱町では、林野火災で被害を受けた東ノ入沢の谷止工が近く公告されるほか、林業専用道向山線の開設工事が開始される。
林道から見ていく。みどり市東町沢入の作原沢入線では、法面の緑化工事を今月下旬にも発注する。同線の開通後に崩落した法面を昨年度に整形しており、本年度に完了する。
桐生市川内町と梅田町で開設が進む梅田小平線は、4工事を予定。同線では東西から開設が進んでおり、それぞれで開設工事と法面緑化工事を交互に実施している。
東側の鍋足工区では、L167mの開設工事を繰り越して施工中。8月までの工期を見込み、この区間の緑化工事を9月に発注する。また、これに続く箇所の開設工事と既設部分の取り付け道路の改良工事を一括して8月に条件付き一般競争入札を公告予定。取り付け部分の改良工事から行い、緑化工事の進捗を見て、開設工事に入る。
西側の赤柴工区では、昨年度にL528mの開設工事を実施した箇所で緑化工事を来月にも指名通知する。さらにその先での開設工事を上期末に発注するため、工事延長などを調整していく。そのほか、鍋足工区と赤柴工区の間にトンネルを整備するため、その地質調査を本年度に行う。
同市黒保根町水沼では、林業専用道向山線が着工する。全長1550m・W3・5mの道路を本年度から3カ年で整備する。民有林内にある小道を拡幅し林業専用道とする計画を立てており、設計を6月中に発注し、工事の入札は8月ごろとなる。
治山工事は25件を予定し、そのうち交付金や補助の対象となる工事が10件。14年4月に林野火災が起きた桐生市菱町2丁目を流れる東ノ入沢では、引き続き谷止工の整備を行う。4個の整備工事が条件付き一般競争で今月中にも公告される。林野火災の復旧事業では、14〜19年度に谷止工13個を設置する計画があり、14年度に2個、15年度に4個を整備している。
みどり市東町草木の八沢山では、谷止工1個を来月に指名通知する。数年前に1個を整備した沢を対象としており、来年度にも1個設置する。
同市東町小中の出ノ平でも、谷止工1個を今月から来月にかけ発注する。砂防施設が入っている渓流の上流が荒廃しており、整備の全体計画がすでに立てられている。今回の設置箇所は対象区域の最下流部にあたり、工事に使用する現地の道路状況を見ながら、工事を進める考え。
同市東町沢入の西山は、林道小中西山線が、ねしゃか線へ分岐する箇所の付近に谷止工2個を設置するため、来月にも工事発注する。昨年度も工事を実施した場所であり、本年度で完了する。
桐生市黒保根町宿廻の田代では、県道梨木上神梅停車場線の南にある荒れた山腹が対象。昨年度の続きとなる法枠工と伏工を今月中に発注し、完成を図る。同地内の遠背戸でも市道に沿って流れる川口川の斜面で、法枠工や伏工を予定。河川占用の手続きがあり、発注は7月ごろを見込む。単年で完了する。
みどり市東町座間の大久保では、15年度に谷止工2個を整備した上流で本年度に1個を設置する。今月中にも指名通知するが、来年度以降も整備する計画がある。
また、すでに昨日開札された工事が3件ある。このうち、桐生市菱町2丁目の西ノ入沢では、13年度にあった林野火災の対策に向け、谷止工1個を整備する工事を発注。13年度に谷止工2個を入れたが、14年度は東ノ入沢での対応を優先していた。来年度以降も同沢に谷止工1個を設置し、保全を図る。このほかに県単で14工事が計画されている。