浜松市は、浜松斎場(中区)と浜北斎場(浜北区)、雄踏斎場(雄踏町)の3斎場の再整備を計画しており、2016年度は地形測量などの調査を行う。17年度に基本構想を策定し、地元住民の意見を聞きながらPFIやデザインビルド方式も視野に、整備手法を検討していく方針でいる。
市は、15年12月に浜松斎場などの再編・整備方針を見直し、廃止も検討した浜松斎場の存続と再整備を決めた。これに伴い拡張を計画していた浜北斎場と雄踏斎場の整備スケジュールや規模の変更を検討している。
浜松斎場は火葬棟と待合棟で構成。計画では、既存の火葬棟を解体し、跡地に駐車場を整備。既存の待合棟の解体跡地と既存の駐車場に新たな火葬棟と待合棟を建設する。火葬炉は既存の14基から8基に縮小する方針。26年度の供用開始を目指す。
浜北斎場は、火葬炉数を既存の4基から9基とし、18年ごろに工事に着手。21年度の供用開始を目指す。また、雄踏斎場は、既存の火葬炉3基を7基とし、16年度に地元説明、17年度に地形調査などを行う予定でいる。
一方、廃止を検討しているのは、三ケ日(北区)、天竜(天竜区)、春野(同)の3斎場。このうち、比較的新しい三ケ日は廃止時期を46年度に設定し直し、今後30年間の活用を決めている。火葬機能を浜北などに振り分けるとしていた天竜と春野についても、地元に配慮しながら調整を進める。
斎場の整備に関して市は、市内の3分の2の火葬を担う浜松斎場の廃止を視野に浜北・雄踏を大幅に拡張する方針でいた。しかし、廃止に対する多数の反対意見と駐車場や待合室などの代替機能の確保に見通しが立ったことを踏まえ、浜松斎場の存続・縮小再整備を決定。浜北・雄踏の拡張は計画を縮小し、事業を進めることにした。
提供:建通新聞社
(2016/5/13)
建通新聞社 静岡支社