日刊建設工業新聞
2016/05/12
【鳥取】中部県土局 砂防・急傾斜事業、現段階で総事業費4・4億円投入
県中部総合事務所県土整備局が2016年度に実施する砂防と急傾斜地崩壊対策事業は、今月上旬までに4億4520万円の整備費が配分されている。管内18地区で整備を予定しており、5月県議会では急傾斜事業の整備に不足している約9000万円の予算を補正する。
16年度の砂防堰堤は、通常砂防が6地区、火山砂防が4地区で、16年度の整備費は2億4120万円。整備する渓流は15年度と同じだが、予算は前年度に比べて2割減る。前年度から継続して整備する堰堤は、栩谷川(倉吉市大立)、加勢蛇川(琴浦町野井倉)、みどり下谷川(倉吉市みどり町)、白石右谷川(湯梨浜町白石)など5地区で、みどり下谷川は工事が本格化する見通し。
新規事業は、大谷川(三朝町三徳)、川上川(湯梨浜町麻畑)、黒川谷川(三朝町坂本)、下曹源寺谷川(三朝町曹源寺)、大立下谷川(倉吉市大立)の5渓流。このうち大谷川は、下流域に合谷集落から三徳川に流れ込む渓流で、土石流が発生すれば民家や幹線道路である県道鳥取鹿野倉吉線に大きな被害を及ぼすことが懸念されている。
急傾斜地崩壊対策事業は、山田地区(三朝町)、坂本2地区(三朝町)、穴鴨2地区、下西谷1地区、同2地区(三朝町)、藤津1地区、2地区(湯梨浜町)など8地区の整備に2億0400万円がこれまでに配分されている。工事は坂本2地区、山田地区などで計画されているが、補償交渉が進めば藤津地区などでも早期の工事着手を目指す。