南国市は、篠原地区の土地区画整理事業に向け、早ければ2018年度から工事着手する。対象区域5・1fを5工区に分け、南東側から時計回りで建物移転と工事を進める。1工区当たり1年の工期を見込んでおり、22年度の完成を目指す。
同事業は14年8月に事業計画決定された。その後埋蔵文化財の試掘調査を行った後、15年度には換地設計を進め、3月に仮換地計画案の縦覧を行った。この際に出された意見書に基づき、計画案の再縦覧を経て、16年度中に仮換地の指定をする。また事業計画の第1回変更も行う。17年度には、移転が必要な建物の補償費算定や調査を進める。
区画整理を進める際の工事用道路になる都市計画道路高知南国線(全幅27b)は、高知県が整備主体となり、早ければ17年度後半からの着工が予定されている。この道路整備が一定進めば、18年度から区画整理事業の工事に着手する。
事業計画によれば、高知南国線を軸に、幅員6bの区画道路を適宜配置していく。現時点での総延長は1824bを予定。また高知南国線の北側に約700平方bの1号街区公園、南側に約840bの2号街区公園を配置する。対象区域の北側は国道195号(電車通り)に面する。
総工事費は14年8月時点で17億2140万円と見込まれていたが、16年度中に行う事業計画変更の際に、直近の市場価格などを反映させ見直す方針。
同事業の対象区域は市街化区域に指定されているが、幅員の狭い生活道路しかないため、現状は宅地開発があまり進まず農地が多い。しかし、高知南国線の新設に伴い、高知市と南国市街地が4車線道路で結ばれるため、市はこれに合わせて沿道周辺の基盤整備を行い、地区内の土地利用を増進させ、良質な市街地の形成を目指す。
提供:建通新聞社