北海道建設新聞社
2016/05/09
【北海道】ゼネコン道内受注高、15年度首位は岩田地崎−上位50社計14%減
北海道建設新聞社は、2015年度のゼネコン道内受注高ランキングをまとめた。首位は唯一、400億円台に乗せた岩田地崎建設。15年度は第1四半期(4―6月)から全ての四半期末で首位を堅持し、08年度以来の1位となった。2位の清水建設、3位の大成建設、4位の伊藤組土建までが300億円台を確保した。上位10社は道内企業と道外企業が半々だった。上位50社の受注総額は5673億9584万5000円。調査の集計方法を暦年から年度に変更して以降、過去最高額だった前年度を14.5%下回ったが、過去4番目の水準に達している。上位50社のうち、北海道新幹線工事を受注した企業など11社が過去最高額を更新している。
首位の岩田地崎建設は、404億6600万円を受注。第4四半期(1―3月)に北海高校校舎1号棟耐震改築や早来26燃料施設新設等土木その他追加、国道231号石狩市千代志別改良などを上乗せし、唯一、400億円台に乗せた。
清水建設は、過去最高額となる363億7000万円を受注して2位。北海道新幹線二ツ森トンネル尾根内工区を共同体メーンで落札し、官庁土木のトップに立ったほか、石屋製菓北広島工場新築も射止め、第3四半期(10―12月)末の3位から順位を上げた。
3位には、363億600万円を受注した大成建設が入った。共同体メーンの帯広厚生病院移転新築や仮称モリタン岩見沢新調理食品工場新築を獲得し、民間建築の首位となった。
伊藤組土建は353億1800万円を受注し、第3四半期末の8位から4位に順位を伸ばした。住友不動産の仮称・北5西8計画や共同体サブの帯広厚生病院移転新築など大型物件を積み上げた。
5位は大林組で272億6900万円。北海道新幹線立岩トンネル山崎工区を共同体メーンで受注した。鹿島は266億8600万円の受注額で6位。旭川開建発注の旭川十勝道路富良野市北の峰トンネル新設を共同体メーンで請け負った。
7位の宮坂建設工業は227億1400万円。帯広厚生病院移転新築やクラークマンションNo.9などを上乗せした。8位の中山組は、リプロワーク廃棄物処理施設新築を追加し、193億2100万円とした。
9位は、186億5000万円の岩倉建設で、北海道新幹線二ツ森トンネル尾根内工区を共同体サブで受注。10位には、177億300万円の戸田建設が入った。
11位以下を見ると、最高額を更新したのは14位の鉄建建設、22位の川田工業、25位の東急建設、27位の橋本川島コーポレーション、29位の日本建設、32位の東亜建設工業、35位の石塚建設興業、36位の山崎建設工業、46位の北土建設、47位の須藤建設。
前年度の51位以下から50位以内にランクインしたのは奥村組、東急建設、東亜建設工業、山崎建設工業、松本組、広野組、イチケン、北土建設、須藤建設、エフリード、高木組となっている。
分野ごとの上位5社は、官庁土木が@清水建設A岩倉建設B岩田地崎建設C中山組D宮坂建設工業、民間土木が@大林組A鹿島BNIPPOC日本道路D鹿島道路。官庁建築は@鹿島A岩田地崎建設B伊藤組土建C岩倉建設D丸彦渡辺建設、民間建築は@大成建設A岩田地崎建設B伊藤組土建C清水建設D大林組の順。
上位50社の受注総額の内訳は、官庁工事が21.7%減の1954億961万1000円、民間工事が9.6%減の3719億8623万4000円。民間工事は活発な設備投資がある程度継続したため、一桁台のマイナスで踏みとどまったが、官庁工事は2割減と厳しい状況が浮き彫りになった。
土木工事は2093億3644万7000円で、21.7%の減額。官庁が24.2%減の1515億8453万8000円、民間が16.9%減の577億5190万9000円という内訳。建築工事は9.1%減の3580億5939万8000円で、官庁が15.2%減の438億2507万3000円、民間が8.1%減の3142億3432万5000円となっている。
回答を寄せた、全社(265社)の平均受注額は32億8800万円となり、前年度に比べ13.7%、5億円余りの減額となっている。