熊本県は、平成28年熊本地震からの速やかな復旧・復興を図るため、総額366億3900万円の一般会計補正予算を4月27日付けで知事専決処分した。被災した公共土木施設の応急復旧に約34億円を計上、復旧のための調査設計等として農地、公共土木施設にそれぞれ約24億円をつけた。土砂災害危険個所の緊急点検費や県庁舎等施設の点検・復旧設計費も盛り込んでいる。
補正予算の内訳は、@被災者の救済・生活支援170億7300万円A産業復興支援(融資枠の追加等)93億5500万円B社会・産業インフラの機能回復101億5500万円Cその他5600万円。
当初予算(骨格)を含めた28年度一般会計総額は7244億1300万円になる。
内容は次のとおり
▼災害救助費167億9500万円=応急仮設住宅の提供や食料品、その他生活必需品の供給等
▼県営農地等災害復旧事業費24億2400万円=被災した農業用施設の復旧のための調査設計など。阿蘇地域、宇城地域等51カ所
▼緊急治山事業1億1300万円=崩壊した山地の復旧のための設計。阿蘇地域、菊池地域9カ所
▼現年発生河川等補助災害復旧費33億9200万円=被災した公共土木施設(道路・河川・砂防設備等)の応急復旧。@舗装工・法面保護等(道路)21億3800万円A護岸の決壊防止土のう積等(河川・砂防設備)12億5400万円
▼災害復旧事業設計調査費24億7000万円=被災した公共土木施設(道路・河川・砂防設備等)の復旧のための設計等
▼単県道路災害復旧事業5億円=被災した道路における土砂の撤去や舗装の施工、通行止め個所における交通誘導員の配置等
▼単県砂防調査費6億円=震度5強以上の市町村内の土砂災害危険個所5567カ所の緊急点検等
▼県庁舎等施設災害復旧費2億8600万円=県庁舎(行政棟本館・新館)、総合庁舎、保健所庁舎、土木事務所庁舎等の緊急点検調査、復旧工事設計等。
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西日本建設新聞社