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福島建設工業新聞社
2016/05/02

【福島】水産試験研究拠点/設計者選定プロポで

 県農林水産部は、いわき市小名浜の水産試験場内に整備する水産試験研究拠点の基本・実施設計者選定で、公募型プロポーザルを実施する。学識経験者と県関係者などで構成する審査委員会の第1回会合を大型連休明けにも開いて、実施要領を決定。今月中下旬にも公募手続きに入りたい意向だ。施設の性格や規模から見て、地域要件を付ける方向とみられる。設計期間は約8カ月を見込んでおり、29年度当初で工事費を措置し、同年度の着工を目指す。
 水産試験研究拠点の機能強化として、いわき市小名浜にある水産試験場・本場で、原子力災害に伴う新たな研究課題に対応するための施設整備を行う。今年度当初予算案で施設の設計費など9279万2000円を計上している。建物面積は約2000平方b。現在の本館を一部供用しながらの工事で、新施設の建設に伴い現在の本館は取り壊す。
 新施設の設計者選定で公募型プロポーザルを実施する。参加要件設定など実施要領を、連休明けの審査委員会第1回委員会で決定する。設計の概算金額は6000万円〜8000万円を見込んでいる。
 建物設計と並行して、建設用地の敷地調査も委託する。指名競争での発注を予定している。
 県の水産試験研究機関をめぐっては同部が26年度、在り方についての構想をまとめており、研究拠点を@中核機関・浮魚資源研究拠点(水産試験場)A栽培漁業・底魚資源研究拠点(相馬市、水産種苗研究・生産施設)B内水面研究拠点(猪苗代町、内水面水産試験場)│の3つに区分。中核機関では、放射性物質の挙動や蓄積・排出など新たな研究課題に対応するための機能強化を行っていくものとしている。