石川県土木部の16年度第1回所長会議が28日、県庁で開かれ、谷本正憲知事と盛谷明弘土木部長が部幹部、出先事務所の所長、本庁各課の課長に向けて訓示した。
この中で谷本知事は、「必要な社会資本は必要な時にしっかりと整備することが重要だが、そういう意味では金沢港は少し遅れ気味。基本的なインフラを早期に再整備して増加している貨物船やクルーズ船の寄港に容易に対応できる環境としたい」としたほか、「金沢港と道路ネットワークを有効活用し、これに新幹線を絡ませて遠来のお客様の満足度を高めたい」などと述べ、具体的に、のと里山海道4車線化延伸、手取川架橋を中心とした加賀海浜産業道路に言及していた。
また、熊本県や大分県を中心とした大規模地震に触れ、「復興は息の長い取り組みとなる。国や被災地からの応援要請が届いており、土木部もしっかりとローテーションを組んで応えていただきたい」とした。
盛谷土木部長は、▽北陸新幹線開業効果の持続・発展▽人口減対策を柱とする地方創生▽熊本県を中心とした大規模災害を踏まえた安全安心の確保―の3点に重点的に取り組むとの方針を示した。特に出先事務所の所長に向けては「我々のパートナーである建設業界の経営環境の改善に努めて欲しい」としたほか、事業スケジュール管理、発注工事の安全管理、首長や議員、業界、住民とのコミュニケーション、職員の心身の健康管理を徹底するよう求めた。