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日本工業経済新聞社(茨城)
2016/04/28

【茨城】海浜鉄道湊線が延伸ルート示す

 ひたちなか市企画部企画調整課は、ひたちなか海浜鉄道湊線の延伸ルート案を公表した。これによると、阿字ヶ浦駅を北上し、途中、阿字ヶ浦土地区画整理事業地内と国営ひたち海浜公園中央口付近に新駅を設置。同公園西口付近に設ける終点駅へと至る。延長は約3・1qで、概算工事費に約65億円を見込んでいる。
 市は昨年度、2013年度に行った調査で検討した4つのルート案を基本として、◇市民の利便性の向上◇年間200万人規模の集客を有する国営ひたち海浜公園や、おさかな市場をはじめとした沿線観光施設、那珂湊地区市街地などへの来訪者の回遊促進や交流人口拡大◇新駅整備による公共交通結節機能、交流・情報発信機能、観光機能などの強化◇公共交通へのシフトによる交通渋滞解消−といった観点で、延伸ルートの検討や概算工事費の算定、延伸による効果や課題に関する調査を実施。この結果を踏まえて、今回のルート案公表に至った。
 ことし3月28日には、市や商工会議所、自治会などで構成する「ひたちなか海浜鉄道湊線の延伸を実現する会」を開催。この中で、車窓から海を望める魅力的な鉄道や、海浜公園内を通る公園と鉄道が一体となった誘客に期待する声が出るなど、湊線の延伸により創出が見込まれる多くの効果に関係者の期待も大きい。
 今後の取り組みとしては、これまでの調査結果や実現する会からの意見を踏まえて、阿字ヶ浦駅から海浜公園西口付近に至るルートについて、「海浜公園南西側の道路に沿ったルート(A)」のほか、「公園内を通るルート(B)」についても、詳細な検討を進めていく考え。
 今回公表したルート案は、最終的なルートを決めるための「たたき台」となる。今後は、市民や関係者から意見を聞くとともに、関係機関などとの調整を図り、工法の検討や事業費の精査を進め、最終的なルートの選定を目指していく。