東京都産業労働局は東京国際展示場(東京ビッグサイト)の増築工事に着手する。西展示場南側の駐車場部分約3万3000平方bに、鉄骨造5階建て延べ約6万5000平方b規模の拡張棟(増築棟)を新築する計画で、建築工事の一般競争入札を都議会での請負契約承認案件として6月中旬に公告する。続いて電気、空調、給排水衛生の設備3工種の一般競争入札手続きを8月中旬に、エレベーターとエスカレーター、動く歩道の設備3件の指名競争入札手続きを11月中旬に始める。年内にも契約手続きを行って2016年度中に着工する考えだ。
東京ビッグサイト(江東区有明3ノ11ノ1)は地下1階地上8階建ての「会議棟」と5階建ての「西展示棟」、地下1階地上3階建ての「東展示棟」で構成する延床面積約23万平方b(展示面積8万平方b)のコンベンションセンター。
展示機能やMICE(国際会議研修・セミナー・視察・展示会など)機能の強化につなげるため、駐車場として利用している敷地の一部に増築棟を建設するとともに、その南東側に約350台を収容できる立体駐車場も新築する。施工期間中も既存施設を利用するため、来場者の安全確保や展示会などの円滑な運営に配慮した工事計画とする。基本・実施設計作業は佐藤総合計画(墨田区)が担当した。
増築棟の建設に先立ち現在、地盤改良工事を進めており、この進展を踏まえて16年度中に着工し、19年6月末までに完成させる。
都は当初、20年のオリンピック・パラリンピック競技大会で、既存の東1〜3ホールを競技会場の一部、会議棟を国際放送センター(IBC)・メーンプレスセンター(MPC)の共用エリア、東4〜6ホールと西1〜4ホールをIBCに充て、増築する建物にMPCを配置することを前提に増築を計画した。
しかし、会場計画の見直しに伴って一部競技の開催地を変更したことで東1〜3ホールを競技会場として利用する必要がなくなったため、ここにIBCを設置するとともに、西1〜4ホールにMPCを配置する形へと計画を見直し、増築棟をMPCの使用範囲から除外している。
提供/建通新聞社