国土交通省近畿地方整備局は、直轄工事で全国初の技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)を適用する国道2号淀川大橋床版取替他工事について、5月中旬の公告を目指す。併せて、土木(4月1日付公表の発注見通し)としていた同工事の工種を、鋼橋上部に変更する。4月18日に行われた2016年度第1回近畿地方整備局総合評価委員会で、総合評価方式の新たな取り組み(試行など)とともに、報告があった。
淀川大橋は1926年(大正15年)に架設。老朽化が著しく、床版取り換えを基本に更新整備し、耐震性の向上を図る。橋長は724b。上部工は、中央径間が鋼6径間単純上路式ワーレントラス橋(リベット接合)、側径間が鋼12径間単純鈑桁橋(〃)。一部橋台や橋脚の基礎に木杭が使われている。歩道と対面交通を常時確保しながら段階的(1〜3期)に整備する。
技術提案・交渉方式では、技術提案に基づき、優先交渉権者を選定し、設計業務の契約を締結(随意契約)。その後、設計・見積もり作業と並行して、施工価格などの交渉を行い、交渉が成立した場合、施工契約を締結する。
不成立の場合、優先交渉権者の次点者と契約し、あらためて設計業務からやり直す。施工者のノウハウを設計に生かすことに重点を置いた取り組みとなる。
このほか委員会では、新たな取り組み(試行など)として、総合評価・施工能力評価型の「企業チャレンジ型(新規参入型の導入)」「若手チャレンジ型」「女性技術者の活用」などが報告された。企業チャレンジ型は、直轄工事の実績のない者だけを参加要件として、府県・政令市の実績・成績で評価することで、新規参入の促進を図る。女性技術者活用は、土木Cと鋼橋上部で新たに適用する。
提供:建通新聞社