福島建設工業新聞社
2016/04/19
【福島】郡山合同庁舎新庁舎/全国対象に公募プロポ
県は、郡山合同庁舎新庁舎の基本構想策定に当たり、全国を対象とした公募型プロポーザルを実施する。審査委員会開催後、来週末にも公告し、6月初旬まで参加表明書・技術提案書を提出。書類審査、ヒアリングによる2次審査を経て同月に委託候補を選定し、7月には契約を行う予定。今年度中に基本計画を策定し、これを基に29年度には別途、委託先を選定し基本設計に入る。同庁舎は震災被害と老朽化からビッグパレットふくしま北側に移転が決定しており、庁舎建設費用は本体、外構等附帯工事、車庫整備を合わせ約85〜100億円と想定している。
2月公表の基本構想によると、整備地は市有地(郡山市南1丁目94)で、施設規模は延べ約1万1000〜1万4000平方b。建設地を含む市有地には応急仮設住宅が建っており、設計終了時点で着工時期を検討する。新庁舎は26年度作成の整備方針で「10年以内に新たな合同庁舎を整備する」としていた。
基本理念は@県民の利便性に配慮A県民の安全・安心の拠点B人にやさしく、環境に配慮C社会的ニーズ等変化に柔軟に対応│とした。
ユニバーサルデザインの考え方導入、ライフサイクルコスト低減、組織改変等に柔軟な対応可能、大災害時でも従来の機能が継続的に維持できる構造計画、省エネ・省資源の実現、設備のバックアップ機能も建築計画に盛り込む。
同庁舎は、震災前には北分庁舎(昭和44年築、RC造3階建て延べ1560平方b)、本庁舎(昭和5年築、RC造4階建て延べ3906平方b)、南分庁舎(昭和43年築、RC造2階建て延べ976平方b)の3棟あったが、北分庁舎は柱せん断などが生じ24年度に取り壊した。本庁舎は築後80年が経過にもかかわらず構造体に大きな被害はなかった。
構造耐力等調査結果では、耐震補強と適切な維持補修により15年程度の利用は可能とする結果が出されたが、入居事務所の離散など集約合同庁舎としての機能回復、執務環境改善、県民サービスの向上などの観点から建て替えを決定した。