氷見市の立地適正化計画・新文化施設基本計画について考える「第1回市民会議」はこのほど、ふれあいスポーツセンターで開かれた。閉館した市民会館に代わる新文化施設について、立地や機能、規模、複合化について検討する。市では意見を踏まえ、今年度内に基本計画をまとめる。17年度に基本設計に着手したい意向だ。
市民会議は無作為に抽出した市民2000人のうち、参加を希望した人を中心に構成。この日は55人が参加した。はじめに、本川祐治郎市長が「市の文化を、どう活用し、人生に生かしていくのか、市民や高校生と語り合いたい」とあいさつ。高橋正明市長政策・都市経営戦略部長が「有力な候補地として挙がっている旧市民病院跡地を、どう使えば最大限の価値を発揮できるか議論するのが趣旨である」と説明した。その後、10グループに分かれ、自己紹介に続き、新文化施設と、その周辺がどのような場になればよいかなどを自由に話し合い、グループごとに発表した。
スケジュールでは、第2回(5月20日)、第3回(6月24日)は、新施設の多様な可能性について議論。第4回(7月29日)は、コンセプトと立地適正化計画をテーマに開催し、第5回(9月23日)で、新施設を核としたまちづくりについて取りまとめる。いずれも、ふれあいスポーツセンターで午後7時から9時まで。7月中旬には、氷見高校の生徒とのワークショップも開かれる。
新文化施設は、公共施設等最適正化基本方針(15年度に策定)に沿って、多機能化・複合化に加え、公民連携の可能性を探る。事業費は約30億円。国の都市再生整備計画の採択を得て、20年度のオープンを目指す。着工は18年度とみられる。
建設に向けては、13年度に「市民会館耐震化・利用検討委員会」、14年度に「市民会館並びに文化行政のあり方を考える有識者会議」、15年度に「文化条例・文化振興マスタープラン策定委員会」を通じ、検討を重ねてきた。有識者会議の提言では、大規模なホールは必要なく、500から600席程度の中ホールと、その半分以下のリハーサルや展示会、ワークショップの場としても利用できる多機能型小ホール、練習室などを備えることが望ましいと結論付けた。
候補地の旧市民病院跡地(幸町)は、敷地面積が1万8362平方メートルあり、国道160号、415号に面し交通アクセスが良い。