志摩市は、2016年度から20年度までの5年間を計画期間とする「志摩市耐震改修促進計画」を公表した。市内すべての住宅・建築物を対象に耐震化を図っていく。
市内に位置する住宅(空き家を除く)については、13年度末の時点で住宅総数2万0720戸のうち、耐震性のある住宅が1万5060戸(耐震化率72・7%)で耐震性のない住宅が5660戸(同27・3%)としており、推計では14年度末時点で総数2万0650戸のうち、耐震性のある住宅が1万5120戸(同73・2%)で、耐震性のない住宅が5530戸(同26・8%)となる見通し。
国は20年までに住宅の耐震化率を95%にすることを目標数値化しており、同市では今後、少なくとも1年当たり約180戸の耐震補強補助が必要となる。しかし、近年の耐震補強補助実績が年間平均7戸であることから、現実的な計画の見直しが必要な状況とした。
こうしたことから、同市では耐震診断や耐震改修を実施しやすい環境整備や情報提供、技術支援を行うとともに旧耐震基準で建築された1980年以前の住宅を優先的に耐震化を促進し、年間平均7戸の耐震補強補助実績を年間10戸の耐震補助を実施することを目標とした。
また、小学校や福祉施設、集会所、保育所、図書館、運動施設、劇場・観覧場など多くの人が利用する施設については、防災対策・救助活動拠点なる施設(小学校や公益施設、入所施設、福祉・医療施設)を優先的に耐震化を進めていくとともに、市所有施設については1月1日現在で96%の耐震化率を計画期間内に100%とする。
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建通新聞社