県県土整備部河川整備課は、「千葉県における津波対策計画(復興基本方針関連(復興))」と「千葉県における土砂災害防止の推進(防災・安全)(重点)」の2つの河川整備の社会資本整備計画をまとめた。計画期間は、津波対策が2016〜18年度の3か年、防災・安全が16〜19年度の4か年。津波対策は、総事業費122億6500万円を投入し、高潮対策事業や南白亀川、一宮川などの各流域で3・5qの築堤工などを実施。防災安全は、事業費10億6100万円で地すべり対策事業や急傾斜地崩壊対策事業などを実施する。
津波対策は、外房・九十九里海岸で東日本大震災による津波が海岸の護岸や河川の堤防を越え、死者15人、建物の全・半壊、床上浸水を合わせ約2500棟に上ったことから、海岸や河川での津波対策を実施し、災害に強い県づくりを進める。計画では、九十九里沿岸で、レベル1相当の津波を対象とした場合の床上浸水(最大浸水深約45cm)の現況防護面積383haを施設整備により1206haに引き上げる。
一方、防災・安全対策は、地球温暖化などの影響により台風の強大化や局地的な集中豪雨などが頻発し、土砂災害の増加が懸念されているため、土砂災害対策を実施し、災害に強い県づくりを進める。土砂災害から人家や県道・市町村道などを保全するため、土砂災害防止施設の改築を推進し、特に要配慮者利用施設について優先順位を設けた対策推進を図り、重点的に保全する。具体的には、個別施設ごとの長寿命化計画(個別計画)の策定数を0(16年度当初)から530か所、要配慮者利用施設数を0(同)から4施設にそれぞれ増加させる。
各計画ごとの事業は次の通り。(@事業内容A事業実施期間B全体事業費)
■千葉県における津波対策計画(復興基本方針関連(復興))
▽飯岡海岸高潮対策事業(旭市)=@堤防工、開口部対策A16〜18年度B6億5000万円▽北九十九里海岸〜一宮海岸高潮対策事業(旭市〜一宮町)=@堤防工、開口部対策A16〜18年度B47億8900万円▽南白亀川流域治水対策河川事業(長生郡白子町)=@築堤L0・7qA16〜17年度B8億3500万円▽一宮川流域治水対策河川事業(長生郡一宮町外)=@築堤L2・1qA16〜18年度B55億1500万円▽九十九里河川圏域総合流域防災事業(真亀川)(山武郡九十九里町)=@築堤L0・3qA16年度B1億4000万円▽作田川流域治水対策河川事業(山武郡九十九里町)=@築堤L0・4qA16年度B3億3600万円
■千葉県における土砂災害防止の推進(防災・安全)(重点)
【地すべり対策事業】
▽房総河川圏域総合流域防災事業(鴨川市外)(=@総合流域防災事業計画によるA16〜19年度B1億3000万円
【砂防事業】
▽房総河川圏域総合流域防災事業(南房総市外)=@総合流域防災事業計画によるA16〜19年度B1億500万円▽東京湾河川圏域総合流域防災事業(君津市外)=@総合流域防災事業計画によるA16〜18年度B1500万円
【急傾斜地崩壊対策事業】
▽急傾斜地崩壊対策事業市原市(市原市)=@急傾斜地崩壊防止工A16〜18年度B2億900万円▽江戸川圏域総合流域防災事業(松戸市外)=@総合流域防災事業計画によるA16〜19年度B3000万円▽利根川圏域総合流域防災事業(佐倉市外)=@総合流域防災事業計画によるA16〜19年度B6000万円▽九十九里河川圏域総合流域防災事業(多古町外)=@総合流域防災事業計画によるA16〜19年度B3000万円▽房総河川圏域総合流域防災事業(勝浦市外)=@総合流域防災事業計画によるA16〜19年度B3億2900万円▽東京湾河川圏域総合流域防災事業(市原市外)=@総合流域防災事業計画によるA16〜19年度B1億5300万円