YKK AP(本社・東京都千代田区 堀秀充社長)は12日、黒部市内の黒部荻生製造所内に建設を進めてきた「YKK AP R&Dセンター」の開設式を行った。石井隆一知事や堀内康男黒部市長、設計した日本設計の六鹿正治会長、施工した大林組の大林剛郎会長ら関係者80人が出席し、同社における技術の中核拠点施設の開設を祝った。
同センターは、県内に4カ所あった研究・開発・検証・試験の機能を1カ所に集約し、商品開発力を強化する狙いで開設。技術者や研究者が専門分野の研究・知識を深厚し、高品質なものづくりを実践する施設で、370人が勤務する。
建設規模はSRC、S造2階建て延べ1万2549平方メートル。AP事業の原点であるアルミシルバーの外装と新たな価値を生み出すクリアなファサードが特徴。外装は、温熱環境に配慮したダブルスキンカーテンウォールシステムで、内側には樹脂窓「APW330」の引き違い窓を採用し断熱性能を向上させている。15年3月に着工し、12月に完工した。外構を含めた投資額は35億円。
式では、吉田忠裕会長が「APにとっては世界唯一のR&Dセンターが、技術の総本山と位置づける黒部に開設した。日本の、あるいは世界の建築に貢献できるモノをつくっていきたい」と述べた。