県県土整備部住宅課は「千葉県地域住宅計画(第三期)」をまとめた。計画期間は2016〜20年度の5か年。総事業費158億3500万円を投入し、公営住宅建替事業、公営住宅ストック総合改善事業、優良建築物等整備事業、住宅新築資金等貸付事業、空き家再生等推進事業の5事業を進める。対象となる団地は76団地で、337棟9255戸などを整備する。整備の対象は県営住宅が中心。
県内の公営住宅は約4万戸で、県営住宅が約2万戸で約半数を占める。県営住宅は1971年から82年までは年間平均約1000戸が建設されたが、近年は整備量が減少し、過去5年間では年間約50戸(すべて建て替え)の整備量で、建て替えが主流となっている。また、民間住宅施策は耐震化の促進支援、マンション管理支援、住情報の提供などが行われている。
一方、県営住宅の建て替えでは、福祉施設等を併設した県営住宅の建設や計画的な修繕・改善の実施、既存ストックの有効活用などが課題として挙げられている。
同計画では、千葉県住生活基本計画に掲げた「県民の豊かな住生活の実現」を目指し、公営住宅の整備や民間賃貸住宅の活用を行うなど住宅セーフティネットの機能向上を図るとともに、良質な住宅の形成と空き家の利活用等の推進、良好な居住環境の形成、住宅市場の環境整備を行うことを目標に、金ケ作(松戸市)、佐津間(鎌ケ谷市)、国府台(市川市)、実籾(習志野市)、千城台西(千葉市)の県営住宅5団地6棟272戸の建て替えなどを推進する。
成果目標としては、既存県営住宅の更新割合を66%から68%に、既存県営住宅の高齢化対応改善実施率を95%から100%に引き上げるほか、住生活に関する満足度(15年度60%)、市町村住生活基本計画策定市町村数(15年度11市町村)、空家等対策計画策定市町村数(15年度0)の増加を目指す。
同計画による基幹事業は次の通り。(@事業主体A規模等B交付期間内事業費)
▽公営住宅等整備事業=@県A5団地(金ケ作、佐津間、国府台、実籾、千城台西)、6棟272戸B52億4200万円
▽住宅地区改良事業等=@県A3団地(国府台、胡録台、住吉)、3棟108戸B29億1300万円
▽公営住宅ストック総合改善事業福祉対応型=@県A8団地(菊間第一ほか)住戸改善、32棟856戸B24億7200万円
▽公営住宅ストック総合改善事業長寿命化型=@県A13団地(東寺山ほか)外壁改修、85棟2706戸B19億700万円
▽公営住宅ストック総合改善事業長寿命化型=@県A22団地(飯岡ほか)屋上断熱防水改修、128棟2527戸B11億5100万円
▽公営住宅ストック総合改善事業居住性向上型=@県A16団地(蔵波ほか)屋外給水施設改修、76棟2587戸B5億5600万円
▽公営住宅ストック総合改善事業安全性確保型=@県A6団地(作草部ほか)エレベーター改修20基B3億9500万円
▽改良住宅ストック総合改善事業長寿命化型=@県A2団地(二宮、南本町)外壁改修、6棟199戸B1億2500万円
▽改良住宅ストック総合改善事業=@県A1団地(平和)エレベーター改修2基B3800万円
▽住宅地区改良事業等(住宅新築資金等貸付助成事業)=@県A2市町B200万円
▽優良建築物等整備事業(既存ストック再生型優良建築物等整備事業)=@白井市A1棟B10億2700万円
▽住宅地区改良事業等(空き家再生等推進事業)=@富里市A空き家の実態把握、市全域B700万円