日本工業経済新聞社(群馬)
2016/04/08
【群馬】館林特別支援学校は3〜4分離で夏ごろ公告へ
県教育委員会管理課は本年度、館林特別支援学校の改築に着手する。本体工事は秋口の着工を予定し、夏ごろにも入札公告となりそうだ。現段階では建築、電気、機械(空調、給排水衛生)の3〜4分離発注を視野に入れている。また、仮設校舎建設や既存校舎解体工事を5月ごろに発注したい考えだ。本年度予算には債務負担行為を含めて約10億円を計上している。
館林特別支援学校は、館林市上三林町579−1に立地し、南校舎と北校舎に分かれている。近年の児童・生徒増に伴い、教室不足の状況が続いている。加えて、ほかの特別支援学校施設と比べ老朽化が著しく、学習環境にも差がある。こうした状況を改善するため、南校舎を現在よりも大きい校舎に現地で建て替える。これに伴い仮設プレハブ校舎も建設する。さらに北校舎でも一部改修工事を実施する計画だ。
計画では、まず仮設校舎(S造平屋建て、延べ床面積742u)を建設。仮設校舎に生徒が移動した後、既存南校舎を解体するとともに新校舎が建設される範囲の文化財調査を行う。解体工事などの完了後、秋口に新校舎(管理特別教室棟、S造2階建て、延べ床面積1965u)建設に着手する。
新校舎は建築、電気、機械の3分離ないしは建築、電気、空調、給排水衛生の4分離での発注を見込んでおり、現在検討を進めている段階だ。県土整備部に倣って、設計金額が1億円以上になれば条件付き一般競争入札(総合評価落札方式)、1億円未満なら指名競争入札で発注する。
新校舎には、既存北校舎内にある職員室、校長室、保健室の機能を設ける。北校舎の職員室などのスペースは普通教室に転用するため、一部改修工事(延べ床面積214u)も行う。順調に進めば、来年9月の供用開始を予定する。
工事期間中は、近隣の館林商工高や太田工業高といった建設系の学生を対象に、工事現場見学会の開催も検討している。吾妻特別支援学校の建設時にも同様の取り組みを行っており、担当者は「教室では得られない生きた教材を提供したい」と話している。
設計は福島建築設計事務所(前橋市)が手掛けている。