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北陸工業新聞社
2016/04/08

【石川】前田建設工業で7月着工/NTN能登新熱処理工場/30億円投じ/将来的に協力会社も進出

 軸受(ベアリング)製造大手のNTN(大阪市西区、大久保博司代表取締役社長)は7日、NTN能登製作所の増設を正式発表した。同日、鈴木泰信相談役らが石川県庁に谷本正憲知事を訪ね、約30億円を投じて能登製作所敷地内に新設する熱処理工場の整備概要や、新工場の完成に伴って能登地区で産業機械用軸受の一貫生産体制が確立できると報告した。設計・施工は前田建設工業が担当し、7月の着工を目指していく。
 鈴木相談役から増設表明を受け、谷本知事は「これまで羽咋製作所を皮切りに宝達志水、志賀、能登製作所という形でベアリング製造拠点を次々に整備。今回、世界最先端の技術を活用した熱処理部門の整備によって、一貫生産体制が能登で構築され、活性化にも大きく貢献いただける」と感謝を表し、「我々としてもNTNの取組みを積極的に支援、サポートさせていただく」と述べた。
 新熱処理工場は能登製作所(志賀町若葉台38番地)の既存工場隣接地で整備され、建設規模はS造平屋建て約6600平方メートル。7月から建設工事に取り掛かり、17年夏頃の稼働を見込んでいる。
 NTNによると、ベアリングの製造工程は「鍛造」「旋削」「熱処理」「研削」「組立」の順に進行し、これまで能登地区には熱処理設備の導入がなく、三重県桑名市の生産拠点に輸送して熱処理加工を行っていた。同社では「新熱処理工場によって、よりスピーディな生産と安定した供給体制が実現でき、アフターマーケット事業の販売拡大を加速したい」としている。また、将来的に旋削加工を担う協力会社が能登地区に進出する予定があることも明かした。

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