日本工業経済新聞社(埼玉)
2016/04/08
【埼玉】埼電協が新入社員研修会を実施
埼玉県電業協会(島村光正会長)は、4日から3日間にわたり2016年度新入社員研修会を建産連研修センターで開催した。県の県土づくりの担い手確保・育成事業の補助を受け実施。今回は23人が参加した。初日は例年講師を務めている井島鈴子氏が「早期戦力化のためのビジネスベーシック」について説明。また残る2日間はケイ・教育企画サポート事務所代表の小泉一夫氏を講師に迎え、「雇入れ時の安全衛生教育」として危険回避の基礎などを学んだ。同協会では一企業では難しい初期重点教育をバックアップすることで、社会人として第一歩を踏み出す新人をサポートしている。
主催者あいさつで内山祥章理事(人材育成委員長)は「建設業界は人材不足で若い力を非常に欲している。より良い人生が仕事を通じて送れるよう、職場の先輩、会社とともに支援していきたいと思っています。何よりもお客様の信頼を得ることが大切で、そのためにも人間その人自らが醸し出す魅力を磨いていただきたい。技術力だけでも人間力だけあっても駄目。両方を合わせ持った立派な社会人として研さんを積んでいただければ、たとえくじけそうになっても、それまでに吸収した知恵でまた這い上がることができる」とエールを送った。
初日はプロ意識の確立と、マナー・エチケットを身に着け対人能力を高めることを目的に、早期戦力化を具体化するためのビジネスベーシックについて学んだ。職場で必要とされる礼儀作法を中心に社会人として意識の向上を図るために用意されたメニューを学習。参加者はグループに分かれ、違う組織の人間との接触・人脈の作り方などを模擬的に体験。顧客満足度を常に意識し、相手が何を求めているかを理解することで良い仕事に結びつける心得などを習った。
2日目以降は、新入者安全衛生テキスト(中央労働災害防止協会版)、安全施工ポケットブック・内線工事用(日本電設工業協会編)などを用いて、徹底した安全衛生教育の指導を受けた。
配属前の集合教育で、最低限身に着けなければならないものとして、作業に対する心得、健康を確保するための防護設備、正しい作業行動、危険予知訓練(KYT)、事故が発生した場合の救急措置、メンタルヘルスなど、多方面から自分と他人の安全を守るための手段・方法を全員で確認した。
なお最終日の研修終了後は、閉会式で受講修了者に「安全衛生教育手帳」が発行された。