大阪市は、南海トラフ巨大地震対策に伴う橋梁の液状化対策で、2016年度に難波津橋など18橋で土質調査・基礎調査を実施する計画だ。
液状化対策では、建設局所管橋梁で60橋、港湾局所管橋梁で3橋について検討が必要とみている。18年度に国が液状化対策の指針を取りまとめる見通しのため、それまでに基本データを整理する。
建設局所管橋梁のうち、橋梁架設時の土質調査・基礎調査データがない橋梁28橋の資料を確保するため、16年度に18橋、残る10橋を17年度に調査する見込み。土質調査データがある橋梁については、国の対応の方向性次第で追加の土質調査を実施する。
港湾局所管橋梁の3橋は、かもめ大橋(橋長442b、3径間)、平林大橋(橋長180b、4径間)、柴谷橋(橋長99b、3径間)。15年度までの検討で、流動化の可能性があることが判明している。15年度は、かもめ大橋で鋼管杭と現場打ち杭の計2基、平林大橋と柴谷橋で現場打ち杭各1基について基礎の影響照査を実施。詳細検討が必要と判断しており、国の指針を待って対策方針を決定する考え。
橋梁の液状化対策は、東日本大震災後の新たな知見に基づく取り組みで、地震により支持地盤(基礎)が液状化し、支えを失った橋台が移動することで橋桁が落ちることを防ぐ。
提供:建通新聞社