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鹿児島建設新聞
2016/04/07

【鹿児島】鹿児島地区企業倒産状況(3月度)件数4件、負債総額2.4億円

  東京経済且ュ児島支社調べによる3月度の鹿児島地区整理倒産状況(負債額1000万円以上)は、件数4件(前月比3件減)で、発生件数は10カ月連続一桁。負債総額は大型倒産がなく、2億4000万円と急減した。また、2015年度(15年4月〜16年3月)は、件数65件、負債総額148億2300万円となり、7年連続で100件未満だった。 

現況と今後の見通し 

■夏間に倒産増に危惧 

 「中小企業等金融円滑化法」に端を発する倒産抑制効果はいまだ力を持ち、年間発生100件を上回る気配は見られない。ここ数カ月の間、急激な増加はないものと見られる。 
 消費財再増税まで1年を切っているが、実施時期のずれ込みを担保とする発言も増えてきている。実際に増税をなれば、これまで回復基調にあった市場も再度冷え込むことも容易に想像され、疲弊しきっている企業にとっては大きなマイナス要因となることは間違いない。 
 3月度は、負債総額1000万円に満たない破産も2件確認され、表面的な倒産は沈静化しているとはいえ、小規模零細企業の倒産に落ち着きは見られない。さらに厚生年金未納問題も、強硬姿勢で国が臨めば倒産増加を助長する懸念もあるものと思われる。そのため、2018年度は小規模零細企業を中心に倒産発生が増加に転じる可能性は否定できず、全体としても急速な増加は考えにくいとはいえ、微増傾向推移は予想される。 

■業種・規模別 
 建設業がトップ 

 業種別は、「建設業」2社でトップ。次いで、「農業」、「製造業」が各1件。規模別では、1社を除くと売上規模が小さく、社員数も10人に満たない小規模零細企業という状況だった。 

■原因別 
 売上不振が3件 

 原因別は、「受注・売上不振」3件、「採算割」1件。売り上げや収益が確保できず事業継続を断念するケースと、事業拡大のため新事業を手掛けたが採算に乗らず、事業そのものが頓挫したケースが見られた。