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建通新聞社(東京)
2016/04/06

【東京】府中療育センター改築を10月に

 東京都病院経営本部は多摩メディカル・キャンパス(府中市)の再編事業の一環として、府中療育センター改築の建築工事を10月中旬、WTO政府調達協定対象の一般競争で発注する。電気、空調、給排水衛生の各設備工事についても一般競争入札を経て契約し、いずれも2017年第1回都議会定例会に請負契約を報告して着工する方針だ。並行して神経病院を難病医療の拠点として再整備するための基本計画の作成作業も開始する。
 多摩メディカル・キャンパス(府中市武蔵台2丁目)には、多摩広域基幹病院や小児総合医療センターをはじめとする保健、医療、療育などさまざまな機能を持つ施設が集積し、多摩地域の医療を担っている。しかし、施設の多くが老朽化し、多様化するニーズに十分に対応することが難しくなってきたためキャンパス全体を再編することを決定。これまでに府中病院を多摩総合医療センターとして改築するとともに、清瀬・八王子の小児病院と梅ケ丘病院を統合した小児総合医療センターを隣接地に整備した。
 これに続き、キャンパス南西端にある府中療育センターと、多摩総合医療センター・小児総合医療センターの南側に隣接する神経病院を改築する。
 府中療育センターは重症心身障害児・者施設と病院機能の併設施設で、既存施設の延床面積は約1万5000平方b。1968年の完成で、狭く老朽化している。短期利用ニーズの増加などにも対応するため、キャンパスの中央南側にある府中病院跡地の一部約2万2000平方bに新たな建物を新築する。
 新施設の規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ約2万4000平方b。肢体不自由児の通園や心身障害児の外来相談を行っている多摩療育園(府中市西府町4ノ7ノ1)と一体的に整備することで機能を集約する。設計は横河建築設計事務所(品川区)の担当。
 一方、脳神経難病医療センターとしての役割を担っている神経病院は、老朽化した建物や新たな医療課題に対応していくため、神経系以外の難病にも総合的に対応できる難病医療の拠点として建て替える。
 既存建物は府中病院の敷地の一部にあり、規模は10階建て延べ約2万4000平方b。80年に開設した。脳神経内科・脳神経外科・神経小児科・神経眼科など10診療科(216床)を設けている。
 16年度に着手する基本計画の策定作業中で、新たな病院に盛り込む機能や建物の配置、規模、事業スケジュールなどを方向付け、17年度以降の設計委託などにつなげる。
提供/建通新聞社