内閣府は、新たな国立公文書館の基本構想をまとめた。施設規模は延床面積4万〜5万平方bが望ましいとし、建設候補地2カ所(憲政記念館敷地、国会参観者バス駐車場敷地)での整備の在り方を示した内容。今後は建設地や、施設配置の在り方などの検討が進むことになる。
現在の国立公文書館は本館(千代田区北の丸公園、延床面積1万1550平方b)と分館(茨城県つくば市、同1万1250平方b)で構成。本館が老朽化したこと、書庫が2019年ごろに満架になることなどを受けて新たな施設を建設することになった。
内閣府の有識者会議がまとめた基本構想では施設規模について、現本館を大きく上回る4万〜5万平方b程度の確保を求めている。施設機能や既存施設の扱いは、建設地が決定した段階で検討すべきとした。
いずれも国会周辺に位置する建設候補地での整備の在り方は、これまでに行ってきた敷地の利用方法や建設可能面積に関わる調査結果を踏まえたもの。憲政記念館敷地約5万5000平方b(建ぺい率12%、容積率500%)については、公文書館と憲政記念館を一体的に整備した場合、延床面積4万1750平方b(公文書館部分のみ)を確保できるとしている。
一方、国会参観者バス駐車場敷地は、旧社会文化会館敷地を含めた約9200平方b(建ぺい率50%、容積率500%)が対象。施設の延床面積は、敷地に隣接する国立国会図書館と合わせて1棟で整備する場合は約1万3000平方b、別棟で整備する場合は約1万2000平方bになるという(いずれも公文書館部分のみの延床面積)。
今後、計画の具体化に向けた議論は、衆議院議院運営委員会に設置された「新たな国立公文書館に関する小委員会」で行われる見通しだ。
提供/建通新聞社