三重県県土整備部は、県警察本部の執行委任を受け、「四日市北警察署建築」を建築、電気、機械設備の3件に分離して、第2四半期に発注する計画だ。建築工事は、県議会承認案件の対象となる予定。
工事概要は、庁舎棟がプレキャストプレストレストコンクリート(PCaPC)造で5階建て延べ4586平方b、免震構造を採用。その他施設として、付属棟1(霊安室、倉庫など)が鉄骨(S)造平屋236平方b、付属棟2(障害者用駐車場上屋)がS造平屋77平方bを予定。ただし、付属棟の一括発注は現在検討中。工期は15カ月を予定しており、2017年度末の完成を目指す。
設計は、安井建築設計事務所名古屋事務所(名古屋市東区)。
建設地は四日市市羽津字糠塚山4452ほかの県道上海老茂福線(都市計画道路・富田山城線)の斎宮東交差点南側で、敷地面積は約1万2661平方b。造成工事は15年度に着手した。
現在の四日市北警察署は大規模地震に伴う津波で被害を受ける想定地域にあり、施設の老朽化も著しいことから、移転し建て替えることになった。既設庁舎は、鉄筋コンクリート造3階建て延べ1694平方b。1971年度建設。所在地は四日市市松原町4ノ32。
県では、これまでの警察署建築でも採用したPCaPC構造を今回も採用した。コンクリートの柱・梁(はり)部材を工場でプレキャスト化し、現場で建て方した後に、PC鋼棒やPC鋼線を用いて締め付け、柱・梁の一体化を図る工法。現場での鉄筋や型枠作業を省力化できる点、ロングスパンにより広い空間が確保できる点、工期的にも現場打ち工法に比較して1カ月の短縮が見込まれるものとしている。
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建通新聞社