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日刊建設工業新聞
2016/04/05

【鳥取】県が3月30日付 大谷組処分場を残土処分地登録

 公共工事建設発生土の民間受け入れ地として、県は鳥取市長谷の林地を新たに登録した(3月30日付)。事業者は大谷組(鳥取市八坂・大谷廣秋社長)で、受け入れ土量は90万立方b規模。同社では地元住民の後押しもあり、地域振興と公共工事の円滑化に貢献したいとしている。
 県技術企画課の説明では、建設発生土の民間受け入れ地は県内に5カ所が稼働中で、県東部では智頭町市瀬、鳥取市有富に次ぐ3カ所目。今回登録した受け入れ地は、鳥取市長谷の県道(郡家鹿野気高線)から北側に入った山林6万6987平方bが対象。受け入れ容量は89万8864立方b。
 事業者の大谷組は、約1年半前から登録に向け現地受け入れ準備を進めていた。通称・長谷山を所有する地元の組識・神谷委員会による全面協力のもと、神谷地区の長谷・赤子田・倭文・倭文西の各集落から合意を取り付け、「地域活性化開発事業」として建設発生土を受け入れる。
 現地は交通アクセスの良さが最大の利点で、アクセス道は急勾配もなく、搬入するダンプの燃料費も経済的。場内は舗装済みの運搬路を一方通行で周回できる。受け入れ価格は1立方b当たり1100円。建設技術センター(鳥取市河原町・第2三谷事業所)の1200円に比べて安価に設定した。
 同社によると、すでに直轄事業の建設残土で問い合わせが寄せられており、近く受け入れを始める。県も5月から「土木工事実施設計単価表」に民間残土受け入れ地として掲載する。
 大谷社長は残土受け入れのきっかけに「地元から地域振興を求める声が強かった」と話しており、鳥取西道路や鳥取自動車道のトンネル工事など直轄事業でも需要が高まると判断。「公共工事のスムーズな執行と地域活性化の両面から支援したい」と意気込んでいる。