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建通新聞社(東京)
2016/04/05

【東京】建築・設備設計も内訳書提出義務付け 都財務局

 東京都財務局は、建築設計と設備設計業務の入札(見積もり)参加者への積算内訳書提出の義務付けを、7月1日以降に契約手続きを開始する案件から試行する。「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(入札契約適正化法)に準じた取り組みの一環。見積書の提出の際に、東京都電子調達システムの添付機能を利用して積算内訳書を提出してもらう。
 建築設計と設備設計での内訳書の提出は、同局が発注する予定価格2000万円以上の案件を対象とする。入札契約適正化法の改正で、公共工事の入札参加者に入札金額の内訳書の提出が義務付けられたことを踏まえ、その対象を設計業務にも拡大。ことし1月から試行している土木設計と同様に、見積書の提出の際、電子調達システムの添付機能を使って積算内訳書(直接人件費、特別経費、技術料等経費、諸経費)の提出を求める。設備設計のうち土木に関連する業務については、積算内訳の内容を直接人件費と直接経費、その他原価、一般管理費等とする。書式については案件ごとに入札参加者に通知し、内訳書が提出されなかった場合は採用者としない。
 7月以降に財務局が契約手続きを開始する案件のうち、プロポーザル方式を除く30件程度の業務に適用する見通し。
 都の工事系委託については調査基準価格や最低制限価格を設けておらず、プロポーザル方式や総合評価方式を除く価格競争による案件では低価格による応札が見られるという。都では内訳書の提出を通じて事業者の担い手の確保・育成につながる適正な価格での応札を促すとともに、将来的な最低基準価格や調査基準価格の設定に向けた検討の材料としていく考えだ。
提供/建通新聞社