日刊建設工業新聞
2016/04/04
【鳥取】全国で初めて 担い手育成で県建協・県測協・町村会・県が連携協定
若手の人材育成など建設業界が直面する課題に、業界と町村、県が連携して向き合う協定がまとまり3月31日、県庁で調印式があった。建設業団体と自治体が災害以外で協定を結ぶのは全国で初めて。建設業の担い手育成に互いが協力を誓ったほか、技術職員の不足に悩む町村を県が支援する。
調印式には県建設業協会の藤原正会長と県測量設計業協会の大野木昭夫会長、県町村会会長の小林昌司若桜町長、平井伸治知事が出席。平井知事は「建設業やコンサルタントの発展に道筋をつくることが重要。県も町村と協力関係を築き、技術力をバックアップする」と述べた。
県建協の藤原会長は「安全・安心のまちづくりに取り組んできた。課題である若手の確保・育成に互いが交流することは意義深い」と強調。県測協の大野木会長は「高齢化が進み、技術の伝承が大きな課題。県と町村に協力いただきながら地域貢献できるよう頑張りたい」と話した。
また、町村会の小林会長は「町村では技術職員を養成することが困難。協定により県とタイアップして技術力を向上させ、建設業の育成を図っていきたい」と感謝した。
4者は今後、建設分野の安全・安心で活力ある地域社会をめざし、将来の担い手を確保していくことで連携。地方創生につなげる。主な協定概要は次の通り。▽地元建設業、コンサル業への就業を県、町村が支援▽県内学校、地域住民に対する建設業の魅力発信▽県から町村への技術力支援。