高知県教育委員会は、江ノ口養護学校の移転を計画している。校舎を高知市大原町の教育センター分館敷地内、寄宿舎を高知市越前町の県立特別支援学校自活訓練棟敷地内に建設する計画で、県民からの意見などを踏まえ確定させ、早ければ2016年度の補正予算で基本設計費を計上する。
計画案によれば、新しい校舎は、教育センター分館の敷地内に建設する。既存の建物を解体し、その跡地に建設する。所在地は高知市大原町132。新しい寄宿舎は、県立特別支援学校自活訓練棟を解体した跡地に建設する。所在地は高知市越前町1ノ13ノ1。両施設とも南海トラフ地震の津波浸水区域内だが、30a未満と想定されている地域で、かさ上げによる対応が可能であり、医療機関も近隣に複数ある。校舎については、心の教育センターが隣接しており、市営プール・グラウンドも近い。
両施設とも規模などについてはこれから検討するが、現施設より広くなる。具体的なスケジュールは未定だが、最短で20年4月の開校を目指す。
現施設の規模は、校舎と講堂・体育館を合わせた建物が鉄筋コンクリート造3階建て延べ4093平方b、寄宿舎が同造3階建て延べ1030平方b。所在地は高知市新本町2ノ13ノ51。
近年、同校に在籍する児童生徒の実態が変化しており、ニーズに柔軟に対応する教育内容と施設設備を整備する必要がある。運動規制のない児童生徒には運動をさせることも必要だが、グラウンドやプールはなく、体育館も664平方bと手狭である。
しかし、現在地は敷地が狭く、グラウンドの整備や校舎の拡張が困難であり、また南海トラフ地震により2b未満の津波浸水と1カ月以上の長期浸水のおそれがあることも踏まえ、移転新築が望ましいとされている。
提供:建通新聞社