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宮崎建設通信社
2016/03/31

【宮崎】9月議会までに本体入札 都城市の中核施設整備

 旧都城大丸跡地(都城市中町14街区15号、敷地面積5067m2)を中心とした市街地再開発に取り組む都城市は、平成28年度に図書館等複合施設や子育て世代活動支援センター等複合施設の建設工事に着手する。5月頃までに施設整備に係る実施設計を完了させたのち、本体工事の入札手続きを進める考え。9月定例市議会で工事請負契約の承認を諮り、10月頃にも着工する考えでいる。
 国土交通省の社会資本整備総合交付金(都市再構築戦略事業)を活用し、公共施設の整備を進めるとともに、都市機能立地支援事業を活用した民間施設を誘導することで、新たな都市機能をまちなかに創出し、中心市街地全体の活性化を図る。事業期間は平成25年度から29年度までの5箇年。総事業費は69億4800万円を見込む。
 具体的には、旧本館に隣接するセンターモール棟を改修して市立図書館を移転するとともに、既設立体駐車場も改修して整備する。旧本館跡地には、市民健康センターや子育て支援センターが入居する公共施設のほか、屋根付のまちなか広場を新設する。施設整備に係る設計業務は益田・大協・建人・アトリエ匠JVが担当している。
 このうち、旧センターモール棟(S造3階建延べ9228m2)を改修して整備する図書館等複合施設は、1階と2階を蔵書数約55万冊以上の図書館として活用。2階の一部にコワーキングスペースや多目的室・セミナー室、ラウンジスペースを配置し、(仮称)まちなか交流センターとして機能させる。3階は図書館の管理部門とする。
 旧本館跡地に新設する複合施設の規模はRC造3階建延べ3062m2。建物1階にバス待合所、ピロティ・まちなかキッチン等の交流活動センター機能を配置し、2階には同じく交流活動センターの多目的室のほか、市民健康センターを整備する。3階は屋内外遊び場や保育室、乳児室等を備えた子育て世代活動支援センターとする。
 雨天時もイベント等が開催できる屋根付きまちなか広場の面積は753m2。ぼんち市などでの車両の乗り入れも可能となり、さまざなまイベントの舞台として市民が利用できる空間を創出する。
 一方、既設の立体駐車場(S造5階建延べ5978m2)は改修し、公共施設付帯駐車場として整備する。一般駐車枠を幅280pに拡大し、改修前の248台から219台に駐車台数を減らすほか、高齢者やベビーカー利用者に配慮したらくらく駐車場(幅308p)も設置する。照明器具のLED化やエレベーター・トイレの改修にも取り組む。
 各施設の整備に向けて、都城市の28年度当初予算には建設工事費や施工監理委託料、事務費等として23億8480万円が計上された。28年度は図書館や子育て世代活動支援センター、健康センター、多目的広場等の建設工事に着手する予定であり、最終的に30年3月までの全体完成を目指す。
 なお、敷地内の一部を民間事業者に貸し出して整備する商業施設等に関しては、公募型プロポーザルの提案書類を提出していた事業者が辞退したため、選定手続きを中止している。市は、公募要件等の課題を整理すると共に、再公募等を含む今後の対応方針について検討を進める。