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西日本建設新聞社
2016/03/30

【熊本】県4月から現場管理費と一般管理費引き上げ

 熊本県は、4月1日以降に公告・指名通知する建設工事を対象に、最低制限価格と低入札価格調査基準価格を引き上げる。現場管理費の算入率を「0・8」から「0・9」に、一般管理費の算入率を「0・3」から「0・55」に見直す。これにより平均で予定価格の87%程度の水準にある最低制限価格と低入札価格調査基準価格が約2%上がって89%程度となり、90%以下とされている設定範囲の上限値とほぼ同じとなる。見直しは平成25年4月以来3年ぶり。【表参照】
 中央公契連モデルと国土交通省の見直しを踏まえた。現行は、現場代理人と監理(主任)技術者の費用のみを見込んでいるが、品質確保の観点から全ての技術者の費用を計上するため、現場管理費の算入率を引き上げた。
 一般管理費については国が25年5月、本社・支社の従業員給与や退職金が占める割合(25%)を加え算入率を「0・3」から「0・55」に引き上げていたためあわせた。
 これらの改正に伴い、25年4月から採用していた県独自の補正係数(1・035)は廃止する。
 建設工事を対象とし、公共土木施設の維持管理業務を含む。5億円未満の建設工事で最低制限価格を決めるランダム係数の算定式はこれまでと同じ。

=コンサルも最低制限を引き上げ=

 同様に、建設コンサルタント業務等の最低制限調査基準も見直した。品質確保の観点から本社の従業員給与手当等を計上するため、一般管理費等の算入率を引き上げる。具体的には算入率のうち、土木関係コンサルタントと補償関係コンサルタントの一般管理費等を現行の「0・3」から「0・45」に、測量の諸経費を「0・4」から「0・45」に、地質調査の解析等調査業務費を「0・75」から「0・8」、諸経費を「0・4」から「0・45」に引き上げる。建築関係の建設コンサルタント業務は見直さない。最低制限価格のランダム係数は現行どおり。

提供:西日本建設新聞社