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日本工業経済新聞社(茨城)
2016/03/25

【茨城】第4回の県都市計画審議会を開催

 本年度第4回目の県都市計画審議会(会長=中川喜久治県商工会議所連合会副会長、以下・都計審)が24日に県庁で開かれ、諮問41件を審議。大子町における都市計画道路の砂古多八石線と駅前松沼線廃止、北田気高瀬線の終点変更を原案どおり了承した。このほか29区域の都市計画マスタープラン変更、鹿島臨海都市計画と日立都市計画における区域区分と臨港地区の変更なども承認。坂東市と土浦市に計画する廃棄物処理施設の敷地位置については、いずれも支障なしとした。
 大子町の都市計画道路は8路線約11・6qが決定しているが、当初決定から約50年が経過し、さまざまな環境の変化が生じていることから長期未着手路線を再検討。2路線を存続、2路線を変更、4路線を廃止する方針を決定。県決定3路線のうち砂古多八石線は、延長2760m、幅員16mの幹線街路。再検討の結果、南北を結ぶ機能は国道118号バイパスで、中心市街地へのアクセスは国道461号の整備により代替されているほか、沿道には有形文化財の指定が見込まれる旧外池呉服店があることなどから、拡幅の必要性が低下したため、都市計画道路としては廃止する。
 駅前松沼線は、延長約560m、幅員20mで1966年に決定。幅員6〜8mで全区間において現道が存在している。JR常陸大子駅へのアクセス機能は国道461号の一部で代替されているほか、沿道には有形文化財の指定が見込まれる旧樋口病院入院棟などがあることから、都市計画道路としては廃止する。
 北田気高瀬線は、接続する町道天神平上ノ内線について、大子町が久慈川橋梁区間を廃止することから、この影響範囲として終点部の位置を変更。計画延長をこれまでの約2090m(W16m)から約2100mに変更し、2車線とする。
 鹿島臨海都市計画関係では、約38・5haを市街化区域へ編入。臨港地区には約120haを追加し、全体面積を約2614haとする。
 日立都市計画は、茨城港日立港区地区で約14・6haを市街化区域に編入し、約15haを臨港地区に追加。これにより臨港地区の全体面積は約126haとなる。
 また常陸太田市の四季の丘はたそめ地区の約52haを市街化区域へ編入する。
 このほか、土浦・阿見都市計画の都和3丁目地区で約4haを、八千代都市計画で西山工業団地拡張地区の約7・5haを、水海道都市計画で大生郷工業団地拡張地区の約0・4haをそれぞれ市街化区域へ編入する。
 廃棄物処理施設は、キャノンエコロジーインダストリー鰍ェ坂東市馬立地内に、日東エンジニアリング鰍ェ土浦市沢辺地内に計画するもの。
 キャノンエコロジーインダストリーは、再生が不可能となったキャノン製品の複写機などを破砕処理し、再資源化する事業を2005年度から実施している。現在は廃棄物の受け入れに対し、処理能力が小さいため、処理ができない廃棄物を再委託先へ排出している。これを自社で対応していく方針から、破砕施設を4台に増設する。廃棄物の搬入量は変わらない。
 日東エンジニアリングは、建築解体工事から発生するがれき類などの破砕を行う産業廃棄物処理施設を新たに建設する。敷地面積8608・524uに建築物は4棟(延べ面積689・11u)を新築する。1日あたりの処理能力は、がれき類が645t、木くずが197tで、がれき類は路盤材などに使用する再生砕石、木くずは木質チップとして製品化する。
 2社の施設とも、環境保全対策が講じられ、搬入出車両による交通量への影響も少なく、市の土地利用計画でも支障ないことから認められた。