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建通新聞社(中部)
2016/03/25

【三重】四日市新工場に3600億 東芝

 東芝(東京都港区芝浦1ノ1ノ1)は、17日に開いた半導体製造の中核拠点となっている四日市工場の隣接地に「新製造棟」を建設する投資計画を承認した。今後、米サンディスクとの共同投資に関する交渉を進めるものの、当面は2016年度からの3年間に東芝単独で約3600億円を投資することを決めた。サンディスクとの協議や市場の動向次第では、さらに投資額が増える可能性も示唆している。
 新工場の建設時期や生産能力など詳細な計画については2016年度中に決定する予定。ただ、建設に向けた動きでは、大手ゼネコン数社を対象に設計・施工の見積もり参加を要請しているもようで、早ければ計画の取りまとめと同時に設計・施工者を決めることになりそうだ。
 新工場の建設予定地は、四日市工場に隣接する敷地面積約23万平方b。取得費用は約30億円を見込んでおり、取得に向けた手続きを進めている。取得後に造成工事に着手し、16年度末をめどに造成を完了したい考えだ。
 新工場は、3次元フラッシュメモリを製造するために必要な専用工程の製造棟として建設。四日市工場では現在、同じ3次元専用工程を担う新第2製造棟(鉄骨2層5階建て延べ約13万6000平方b、施工・清水建設)の建設を進めているが、将来の需要拡大に対応するために、さらに新たな製造棟が必要だと判断した。
 3次元フラッシュメモリは、スマートフォンや、エンタープライズ用サーバ、データセンタ向けを中心に需要が伸びており、今後さらに拡大が見込まれている。東芝は、15年の不正会計問題を受けて、事業の再編を進めているが、需要が伸びている半導体事業については、中核事業として集中的にとうしを行う方針。サンディスクとの協議次第では、7000億規模の投資に発展する観測も出ている。

提供:建通新聞社