第3回香川県水産審議会漁港・漁場整備部会(濱本俊策部会長)が15日、県庁内で開かれ、水産業基本計画の進捗管理や本年度の漁港・漁場整備事業の実施状況を報告。併せて2016年度の漁港・漁場整備事業計画について承認した。
同部会には国土交通省四国地方整備局が備讃瀬戸航路の浚渫工事で発生する良質な浚渫土砂について、香川県の漁場環境整備の一環として覆砂する計画も報告された。
全体計画によると、16年度から3カ年を目標に津田湾工区に覆砂厚約1b、覆砂土量約130万立方bの浚渫土砂を投入する。このうち16年度に8・8fの範囲内に覆砂厚約0・5b、覆砂土量約2・9万立方bを施工する。事業主体は四国地方整備局。
漁港整備では10億2900万円を投入する。老朽化が進行する漁港施設の機能を保全する水産物供給基盤機能保全事業で土庄町は新規に小部、琴塚、硯、甲生各漁港で調査・計画に着手する。小豆島町は竹生漁港、多度津町は白方漁港、三豊市は本村漁港のそれぞれ調査・計画に新規着手する計画だ。
高潮対策ではさぬき市が脇元漁港、小豆島町が福田漁港に新規着手し胸壁と陸こう整備に取り組む。
16年度の漁港・漁場整備実施計画は次の通り。
【漁港整備】
■水産物供給基盤機能保全(計画)3200万円(事業費)
▽さぬき市―脇元漁港(調査・計画) ▽土庄町―小部漁港(調査・計画)、琴塚漁港(調査・計画)、硯漁港(調査・計画)、甲生漁港(調査・計画)一式
▽小豆島町―竹生漁港(調査・計画)一式
▽多度津町―白方漁港(調査・計画)一式
▽三豊市―大浜漁港(調査・計画)一式、本村漁港(調査・計画)一式
■水産物供給基盤機能保全(工事)9400万円
▽高松市―高松漁港(防食工事)280b
■漁港施設機能強化6000万円
▽三豊市―上新田漁港(防波堤)56b
■特定漁港漁場整備2億8000万円
▽観音寺市―伊吹漁港(係留施設等)80b等
■港整備交付金1億4000万円
▽土庄町―田井漁港(護岸等)79b等
■高潮対策3億0500万円
▽さぬき市―脇元漁港(測試等)一式
▽高松市―高松漁港(陸こう)8基
▽小豆島町―福田漁港(胸壁、陸こう)204b等
▽直島町―積浦漁港(胸壁、陸こう)51b等
■漁港単独県費補助1億1800万円
▽高松市外9市町―浦生漁港外16地区(胸壁、物揚場等)一式
【漁場整備】
■ガラモ場造成
▽継続・三豊地区(三豊市詫間、詫間工区)0・5f、4500万円。シーマーク礁、シェルナース礁1・3型、投石礁
■調査
▽増殖場モニタリング調査(三豊地区)―仁尾工区、600万円。ガラモの繁茂状況および母藻の移植付着生物量等、完了工区の整備後の効果調査
▽増殖場モニタリング調査(播磨灘小豆地区)―播磨灘小豆地区(当浜工区、大部工区)、800万円。ガラモ繁茂状況、付着生物量等、マコガレイの生息状況調査等、完了工区の整備後の効果調査
▽沖波調査―県下一円、2000万円。岡山県と連携し今後の増殖場造成等の設計に関して近年の気象・海象データを反映させるために必要な解析を行う
提供:建通新聞社