森田健作知事は16日、石井啓一国土交通大臣と面会し、「北千葉道路の直轄調査促進及び早期直轄事業化」を要望した。要望では、これまでの全線の直轄編入や西側区間(小室IC以西)を早期直轄事業として整備することに加えて、地域高規格道路の「計画路線」への格上げを求めた。
北千葉道路は、未着手となっている外環道路の市川市〜鎌ケ谷市間9qが国の直轄区間となり、首都国道事務所が本年度で予備設計を委託、道路の基本的な構造などの調査を実施している。また、県は新年度予算に事業費25億2720万円を計上。このうち市川市〜鎌ケ谷市間には2億6570万円を計上し、計画の具体化に向けた環境アセスメント関連調査や、将来北千葉道路の一部として機能する国道464号粟野バイパスの用地取得を進める予定。環境アセスメント関連調査は、猛禽類の生息調査などを本年度に引き続き実施する。
北千葉道路は、市川市から千葉ニュータウンを経て、成田市を結ぶ全長約42qの幹線道路。このうち東側の印西市若萩〜成田市押畑間の約9・8qがT期区間で、成田市押畑〜大山間の約3・7qがU期区間。T期区間の印西若萩〜成田市北須賀間約4・2qは暫定2車線で新年度に部分供用する予定となっている。
要望の概要は次の通り。
【北千葉道路の直轄調査促進及び早期直轄事業化に関する要望】
北千葉道路は、県北西部における慢性的な交通混雑などの課題を解決するとともに、都心部や首都圏北部から成田国際空港への所要時間の短縮による国際競争力の強化、沿線への企業立地など民間投資の喚起、災害時における都心との緊急輸送の確保等に寄与し、国土強靭化と地方創生を実現する大変重要な道路であり、地域高規格道路としての整備のプライオリティーが高まっている。
現在、全体約43qのうち約22qが開通済み。約12qについては、国の協力を得ながら事業を進めている。
残る外環道〜鎌ケ谷市間約9qについては、計画の具体化に向け、国による調査が実施されているところであり、早期事業化に向け大きく前進している。
北千葉道路の早期全線開通の実現に向けて、次の事項についてお願いする。
▽国道464号の全線の直轄編入を図ること。特に、西側区間(小室IC以西)をすみやかに直轄管理区間とすること。
▽北千葉道路について、速やかに地域高規格道路の「計画路線」へ格上げすること。
▽北千葉道路の西側区間(小室IC以西)について、早期に直轄事業として整備すること。特に市川〜鎌ケ谷間は、15年度に着手した直轄調査を早期にとりまとめ、16年度から都市計画や環境アセスメントを進めるための調査に着手し、速やかに計画を具体化させ、できる限り早期に事業化すること。