日本工業経済新聞社(山梨)
2016/03/18
【山梨】旧役所跡地の活用は民間提案含め検討 山梨市
山梨市議会は15日に開かれた3月定例会において、立地適正化計画や旧市役所跡地、ミズベリングなどの取り組みへの代表質問を行った。適正化はまちづくり政策課を中心にまとめ、跡地については、民間提案も含め模索していると市当局は現状を報告した。
前年度当初比3・3%増となる積極型編成を行った新年度予算のなかで、ハード面では、重点施策となる給食センター建設や市駅南地域整備、市民会館および図書館整備などの項目が取り上げられ、望月清賢市長は、食育推進も視野に入れる給食センターでは建設の妥当性に重ねて言及した。
関連する主な質問、答弁は次のとおり。◆質問事項=答弁内容(当初予算案の費用計上)の順に掲載。
【小野鈴枝議員(市民の会)】
◆学校給食センター建設事業=自校式で安全基準を満たすには3倍の面積が必要。安全な給食の安定的な提供にはセンター方式が最善の方法。食育の推進に加え、アレルギー対応および災害時の応急対応が可能な環境を整える。(基本・実施設計委託費6437万円)
◆立地適正化計画策定=都市機能誘導区域と住居誘導区域を設定し、従来の集落と公共交通により連結するコンパクトシティプラスネットワークの考えで、総合計画や国土強靭化地域計画とは意図が異なる。まちづくり政策課がシンクタンク的な役割を果たし、立案にあたり必要な調査や分析は民間に委託するとともに、外部有識者組織を設置して助言を受ける。
◆加納岩小学校西通り線=2012年3月に都市計画決定し、事業採択を受けた第1工区(日川踏切〜駅南口)L約230mの事業を実施中。市道正徳寺下神内川線までの接続を視野に、進入路にとどまらない有効な整備を行う。住民の意見を勘案し、民間活力も含めた活性化を図る。(加納岩小学校西通り線を含めた駅南地域整備に12億2469万円)
◆旧市役所跡地=小原スポーツ広場活用や医療医薬系企業誘致を中心に調査・研究してきた。民間からの活用提案も複数あり模索している。今後は、企業からの誘致提案を受けるなかで、多目的広場も含め検討する。
【古屋忠城議員(山友会)】
◆新山梨環状道路新規事業化=リニア甲府新駅へのアクセス、中部横断自動車道への流れが飛躍的に向上する。地道な要望活動が功を奏したと考える。連携する市内のインフラ整備をしっかり進めるとともに、北部区間も含めて国に要望していく。
◆定住人口の増加策と企業誘致=新年度には、小原東定住促進住宅を活用してのお試し居住を実施する。企業誘致は、製造業も視野に入れて、少人数の事業所を中心に積極的に行う。(定住促進事業として521万円)
◆ミズベリング=懇談会での意見を参考に、かわまちづくり支援制度への登録を行う。具体的には、万力林の赤松の保存・再生、千鳥の生息する川づくり、パラグラーダーのランディングポイントとしての河川敷利用を検討。将来的には花火見物が可能な護岸、ウォーキングコースやサイクリングロードの整備を考えている。