浜松市は、天竜区青谷地内に計画する新清掃工場=写真=建設事業について、参入意向の確認や概算事業費の把握、ごみ処理施設の建設・運営に対する意見徴集などを目的とした見積もりを3月から公募する。ヒアリングを経て6月に取りまとめ、実施方針の作成に向けた参考資料とする。
浜松市議会が15日に開いた新病院・新清掃工場建設調査特別委員会で明らかにしたもので、現在進めているPFIアドバイザリー業務や環境影響評価調査の実施状況についても報告した。2016年度は11月にも実施方針を公表し、その後は事業者公募に向けた仕様書の作成を進める。17年度は4月に設計・施工・運営を委ねる事業者の公募を開始し、審査などを経て10月にも落札者を決める考えだ。
見積もり調査や仕様書の作成、事業者選定にはPFIアドバイザリー業務を担当するエイト日本技術開発静岡事務所(静岡市葵区)が関わり、清掃工場や破砕処理センターの整備手法のほか、将来的な建て替えを見越して敷地内に確保する更新用地を利用した余熱の有効活用法など幅広い提案を求めていく。また、技術面と経済面で優れた整備・運営手法を採用するため、PFIとともに資金調達を公共が担うDBOも視野に入れて検討する。
16年度当初予算案には、環境影響調査やPFIアドバイザリー業務のほか、造成工や進入路として改良する熊小松天竜川停車場線の詳細設計費など約4億1700万円を計上している。今後、17年度から道路に関連した用地取得や造成工などを進め、21年度に新清掃工場の建設に着手。24年度の供用を目指す。
新清掃工場の処理能力は焼却施設が日量最大399d(可燃ごみ)、破砕処理施設が72d(不燃ごみ、粗大ごみなど)。焼却炉などプラントシステムの設置・配置に関する基本計画策定は、日本環境工学設計事務所(東京都千代田区)が担当した。
提供:建通新聞社
(2016/3/18)
建通新聞社 静岡支社