宮崎建設通信社
2016/03/17
【宮崎】拠点施設は総延べ8千u 新富町まちづくり計画骨子
交流人口の拡大等を目的に地域活性化拠点施設の整備を計画する新富町は、事業実施に向けた「まちづくり実施計画」の骨子をまとめた。事業対象予定地(12.7f、場所は不明)に航空資料館や温泉健康センター、宿泊研修所、レストランなどの拠点施設(総延床面積8000u程度)のほか、フットボールセンターや緑地広場を整備することで、市街地等の賑わい・活力の創出を図る。
東九州自動車道の開通に伴うストロー現象の発現や周辺観光資源との競合、航空自衛隊新田原飛行場を抱える騒音激甚地域での事業活動の低下、人口減少と地域活力低下の悪循環など、町が抱える様々な課題解決に向けて、昨年3月に策定した基本構想では、集客の起爆剤となる地域活性化拠点施設の整備イメージを示していた。
事業活動が空洞化した地域等において、新田原飛行場をはじめとする多彩な地域資源を効果的に連携させる拠点施設を整備することで、自衛隊員を含む多くの町民が積極的に学び、ふれあい、当該飛行場の存在に対する理解を深めると共に、市街地等の賑わいや活力の創出を図る。
実施計画の骨子では、事業対象予定地を交流促進館区域(6.1f)とスポーツ公園区域(6.6f)にゾーニングし、基本構想で触れた▽温浴健康機能▽レクリエーション機能▽情報発信機能▽基地体験機能▽賑わい創出機能▽周遊拠点機能▽6次産業化機能▽防災機能―を盛り込んだ施設の配置イメージを示した。
交流促進館区域に配置する航空資料館(延床面積2900u)では、新田原飛行場の役割・活動内容に関する資料や実機の展示・解説等を行い、基地に対する住民等の理解を深める。また、交流センター(同500u)・温泉健康センター(同2000u)・宿泊研修所(同1600u)は、町民等が参加する交流イベントや講座等に活用する。
このほか、町の農畜産物や基地関連商品等を展示・販売する町産品加工販売所(同300u)、レストラン(同700u)も配置。前述の交流センター・温泉健康センター・宿泊研修所や敷地内に設ける駐車場(敷地面積7600u)などと合わせて、災害発生時には自衛隊等の支援機関の作業拠点としても機能させる。
一方、スポーツ公園区域に於いては、フットボールセンター(敷地面積4万u)や緑地広場(同2万6000u)などを配置し、交流イベントの開催や町民等の憩いの場などとする。これらの事業実施に際しては、防衛施設の存在を前提としたまちづくりに要する費用の一部を補助する防衛省のまちづくり事業を活用する。
新富町がまとめた「まちづくり実施計画」の骨子はホームページなどで公開し、今月30日まで意見等を受け付けている。