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日刊建設タイムズ社
2016/03/17

【千葉】リスク回避へ175施策/県の国土強靭化有識者会議

 県防災危機管理部は「千葉県国土強靭化有識者会議」を設置し、16日に千葉市内の京葉銀行文化プラザで第1回目を開催、「千葉県国土強靭化地域計画」の素案や策定スケジュールについて審議した。素案は、想定するリスクとして地震・津波・液状化と風水害等の大規模自然災害を想定し、リスクシナリオ37項目を設定。そのうえで13の施策分野を設定し、リスクシナリオを回避するための施策として175項目のプログラムを盛り込むとともに、16の重点化プログラムを選定した。
  会議では、加藤岡正・県防災危機管理部長が「国土強靭化は行政の取り組みだけでできるものではない。民間の方々と連携協力しながら進めていく必要がある。各分野の経験と見識に基づいた幅広い意見をいただきたい」とあいさつ。
  地域計画の策定にあたって、県は昨年7月に「千葉県国土強靭化プロジェクトチーム」を立ち上げ、検討を開始。今回、有識者の意見を聞くため同会議を設置した。会議は金融、物流、建設、情報・通信など各分野の20人で構成。座長には榛澤芳雄・日本大学名誉教授が就任した。
  地域計画は、国の国土強靭化基本計画で設定した、@人命の保護が最大限図られるA県及び社会の重要な機能が致命的な障害を受けず維持されるB県民の財産及び公共施設に係る被害の最小化C迅速な復旧復興――の4項目の基本目標をもとに、それらの達成に必要な「事前に備えるべき目標」を設定。基本計画の最悪の事態を参考に、県の地域特性を踏まえ「起きてはならない最悪の事態」(リスクシナリオ)と強靭化施策分野を設定。「最悪の事態」ごとに脆弱性評価を行い、この評価結果をもとにリスクシナリオを回避するための施策を盛り込んだ。また、大規模自然災害のリスクの影響の大きさや緊急度等を踏まえ、重点化プログラムを選定した。
  千葉県として想定される災害リスクとしては「地震・津波・液状化と風水害等の大規模自然災害」を想定。事前に備えるべき目標として「大規模自然災害が発生したときでも人命の保護が最大限に図られる」など8項目を設定した。
  リスクシナリオは、施設の倒壊・火災、市街地の浸水、エネルギー供給の長期途絶など37項目を設定。これを回避するため、リスクシナリオごとに、密集市街地の解消、無電柱化、医療施設の耐震化、沿道建築物の耐震化、下水道施設の耐震化、集中豪雨時の道路ネットワーク確保、ため池耐震化など175項目の施策を盛り込んだ。
  施策分野は、個別分野10、横断的分野3の合計13分野。重点化すべきプログラムは「広域にわたる大規模津波等による多数の死者の発生」など16項目。
  策定までのスケジュールは、素案について市町村に意見照会。有識者会議や市町村の意見を反映させ、6月議会前までに計画案を取りまとめる。さらに、7月の第2回有識者会議で計画案について意見を求め、9月議会後にパブリックコメントを実施し、パブコメの意見を反映させ、11月の計画決定を目指す。k_times_comをフォローしましょう
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