金沢市がJR金沢駅金沢港口の駅西広場に隣接した交通利便性の高い地区(市有地)に、国際的な知名度と高い評価を得ている高級ブランドホテルの誘致計画で、開発事業者を選定するための公募型プロポーザルは、4月早々にも募集開始が公告される。15日に開かれた市議会総務常任委員会において、市側は実施概要などを報告した。
建設予定地(誘致先)は市が所有する「広岡1丁目用地」。現在、金沢駅西暫定駐車場として活用され、敷地面積7425・61平方メートル。市では、同用地を活用してインターナショナルブランドホテル事業の実施を希望する民間事業者から企画提案を募り、応募に際しては「ホテルに加え、都市のステータスを高める新たな賑わい創出に資する機能を提案することも可能」としている。
事業予定者の決定方法については、有識者等で構成する審査委員会を設け、ホテルブランドや運営計画などを審査し、金沢にふさわしい最も優れた提案を選定。審査結果に基づき、市が優先交渉権者を決定する。プロポーザルにより優先交渉権者に決まった民間事業者は、市有地を取得して提案内容に基づき事業を実施していく。
事業スケジュールも示された。4月に公募型プロポの実施を公告、今夏にはホテル事業の優先交渉権者を決定。市議会9月定例月議会での議決を経て、正式契約が結ばれる見通し。一方、事業者側は今秋から基本・実施設計業務に取り掛かり、17年夏以降、建設工事に着手する。19年秋頃に完成させ、同年度中のホテル開業を目指す。
市によると、「事前に行った意向調査などの結果、デベロッパーやホテルなど5者以上が関心を示し、具体的な提案も受けた」とし、「北陸新幹線開業を機に外国人観光客が増加するなか、国際的な高級ブランドホテルを誘致して都市のステータスを高めるとともに、これまでにない海外からの富裕層の来訪を促し、新たなまちの魅力につなげたい」としている。
なお、新年度当初予算案に交流拠点都市推進費として総額22億4851万9000円を計上。公募型プロポの実施経費や、ホテル整備用地の再取得費などに充てる。