大阪府都市整備部は2016年度、大阪モノレールの南伸計画で、測量・土質調査、基本設計を進めるほか、環境影響評価や都市計画、軌道法特許などの手続きに着手する計画だ。門真市駅から(仮称)瓜生堂駅までの約9`の延伸事業化に向けた準備がいよいよスタートする。19年度の着工を目指す。
南伸は、本線・門真市駅〜近鉄奈良線(東大阪市瓜生堂付近)との接続部の延長約9`を計画する。途中、門真南、鴻池新田、荒本、瓜生堂の各地区で全4駅の設置を想定し、瓜生堂南側に車庫を設ける。
府の公共交通戦略に示された大阪モノレールの延伸計画によると、事業主体はインフラ部を府、インフラ外部をOKT(大阪高速鉄道)が担当。
総事業費は1050億円。インフラ部が740億円(国407億円、府・東大阪市・大阪市333億円)。インフラ外部が310億円(OKT全額)の内訳。そのほか、瓜生堂で新設する近鉄新駅は、国・府・東大阪市、駅前広場や乗り継ぎ施設などは国・東大阪市・門真市が負担する見通し。
15年度に実施した採算性検証では、29年に開業したのち、開業から13年目の42年に単年度黒字、60年に累積損失を解消する見込み。また、OKTの事業採算性については、金利・物価上昇などのリスク要因を加味しても、運賃改定などによる改善策が必要になるものの、確保できる見通しとなった。
今後のスケジュールは、都市計画変更手続きを16〜18年度、都市計画決定・事業認可を18〜19年度、環境影響評価を16〜18年度に進め、19年度に環境影響評価書、軌道法特許は16〜18年度に事前協議し、19年度に特許・施行認可を受ける工程を見込む。軌道法特許に関連する道路管理者の議会同意は18年度が想定される。
提供:建通新聞社