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日刊建設タイムズ社
2016/03/14

【千葉】伊東電機・富士通Gに決定/県企業庁

 県企業庁地域整備部が公募していた「幕張新都心拡大地区共同溝(芝園)における植物工場設備設置運営事業者」に、伊東電機(兵庫県加西市朝妻1146―2)を代表構成員、富士通(川崎市中原区上小田中4―1―1)を構成員とする伊東電機・富士通グループの1グループが応募し、選定委員会の審査で100点満点中、77・7点を獲得。審査基準をクリアし、事業候補者に決定した。
  同グループは、幕張新都心の共同溝と出入口用地を活用し、「全自動セル式モジュール型植物工場設備」を設置、レタスなど数種類の野菜類の栽培検証を行い、量産化を図る。同型による植物工場の設置は国内では初めて。
  2016年度に日産160株の実証機を設置し、稼働させ、17年度から栽培検証を開始する。その後、18年度から日産200株の量産機を設置・稼働、量産に入り、19年度に日産500株用に設備を増設し、20年度から本格的な生産出荷を開始する。
  事業の対象地は、習志野市芝園地先の共同溝と同芝園2―69、85地先の共同溝出入口用地。共同溝は延長約1・0q、面積約4000u、内空幅員5・7m×高さ3・7m〜幅員4・05m×高さ3・05mの3タイプ。出入口用地の面積は1643・47u。
  このうち、検証時に共同溝約120u(30m程度)と出入口用地約150uを使用。その後、量産時に共同溝約3600u(800m程度)と出入口用地約600uを使用する。
  使用の形態は、共同溝が使用許可、出入口用地が事業用定期借地。使用料見込額(年額)は共同溝及び出入口用地合わせ検証時50万円程度、量産時390万円程度。
  共同溝の使用許可期限は原則5年間までとし、事業者の意向を踏まえた上で決定。使用許可期間は、行政目的(電線、通信回線等の敷設)での使用に支障のない範囲で1年ごとの更新を可能とするが、出入口用地の土地貸付契約期間を超えないものとする。出入口用地に係る土地貸付契約期間は10年間。
  全自動セル式モジュール型植物工場設備は、苗の生育の場となるセル式モジュールを複数個ごとに一団のユニットとし、光、二酸化炭素、養液等の供給システムと自動搬送システムを組み合わせて植物栽培を行う。
  同方式は、@光や空調に費やすコストを大幅に削減A多品種の生産が可能B短期間での工場設置が可能C転向に左右されない――などの特徴がある。東京五輪の選手向けに期待できるほか、日本初とされていることから「先進農業」や「持続的な農業経営」のビジネスモデルとしての可能性を持つ。
  幕張新都心拡大地区共同溝(芝園)は、ライフラインの安定的な供給確保、都市景観上の配慮等を目的として、電線、通信回線、水道管等を車道の地下に収納するために建設された。共同溝(芝園)のうち、当面利用されない溝内空間について、幕張新都心での共同溝としての特性を生かしつつ暫定的な有効活用を図るとともに、国・県が進める新たな産業づくり施策に資するため、植物工場に関係する事業者が先端的な植物工場の事業化に係る検証、普及等を行う場として同空間を提供する。k_times_comをフォローしましょう
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