国土交通省四国地方整備局は、東予港中央地区に複合一貫輸送ターミナルを整備するため、公有水面約1万平方bを2016年度から埋め立てる。現在、埋め立ての免許申請を愛媛県に行っており、計画では16年度着工、18年春の完成を目指す。
施設完成後は、既存フェリー発着場を廃止し、新フェリーターミナルとして活用される。
近年、全国のフェリー航路において船舶の更新時期に合わせて省エネ化・高効率化を図るとともに、貨物需要の増大に対応するためフェリーを大型化する傾向がある。東予港フェリー航路においても船舶の老朽化が進むとともに、積載能力不足による積み残しが発生するなど大型船舶への更新が計画されている。このため大型フェリーに対応したターミナル整備が喫緊の課題となっている。
また既存フェリー岸壁は、建設後40年以上経過しており、施設の老朽化も進んでいるうえ、大規模地震発生時などの緊急物資輸送などの拠点港としての機能を付加するために、耐震性を備えた耐震強化岸壁の整備も必要不可欠となっている。
四国地整では、東予港の中央地区でマイナス5bの既存岸壁の前面を埋め立て、マイナス7・5bの耐震強化岸壁とエプロン敷(ふ頭用地)などを確保する。埋立面積は9943平方b。
整備する施設は、マイナス7・5b岸壁が延長220bと延長40b、護岸が延長30bと50b、延長85b。ほかフェリー乗降用の可動橋も建設される。
港湾整備に伴い、フェリー運航事業者も新造船の第一船を18年春、第二船を19年春に投入する計画。
提供:建通新聞社