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建設経済新聞社
2016/03/11

【京都】新山科浄水場第2導水トンネル 発進立坑は28年度下半期に着手

 京都市上下水道局は、28年度当初予算案の新山科浄水場導水トンネルの2系統化に2億6700万円を計上。27年度に引き続き実施設計を進めるとともに、新山科浄水場内でシールドマシンの発進立坑の整備に下半期に着手する。
 24年度末の山ノ内浄水場廃止により、蹴上浄水場、松ケ崎浄水場、新山科浄水場の3浄水場体制となり、新山科浄水場は市内の約半分の給水を担うことから、その重要度が増した。各浄水場の取水池と着水井を結ぶ導水管は、蹴上浄水場は2経路あるが、新山科浄水場、松ケ崎浄水場はそれぞれ2経路のみ。特に重要度の増した新山科浄水場は原水を琵琶湖疏水の山科区日ノ岡から新山科浄水場に導水トンネルで送っている。第3次被害想定では耐震上問題はないが、系統が1本しかなく、内部を点検するために止めることもできない状況。
 上下水道局は、地震等の災害リスクを分散するため、蹴上方面(蹴上浄水場近くの第2琵琶湖疏水)から新山科浄水場に向かってトンネルを新たに掘り、2系統化して災害時でも安定供給を図る。ルートは公道を使うルートとなる模様。深いところでは地中60mほど下を通る工事となる見通し。本体工事は28年度〜33年度で進める計画。
 これまでに明らかになっている内容によると、計画導水量は30万3300m3/日(≒2万75700×1・1)。トンネル内径はφ2800o(セグメント外径φ3200o)。約5q程度で事業費は約80億円を見込む。
 25年度委託の新山科浄水場第2導水トンネル築造工事に伴う調査及び設計(京都市山科区日ノ岡一切経谷町〜勧修寺丸山町/適正ルートの選定一式、発進立坑用地整備一式)はパシフィックコンサルタンツ(京都市下京区)、27年度委託の新山科浄水場第2導水トンネル築造工事に伴う測量、調査及び設計(京都市山科区日ノ岡一切経谷町〜勧修寺丸山町/新山科浄水場第2導水トンネル築造工事(立坑整備及び新山科浄水場の浄水施設の整備を含む)の測量・調査及び詳細設計)もパシフィックコンサルタンツ(京都市下京区)が担当。