鹿児島建設新聞
2016/03/10
【鹿児島】県内19市の16年度当初予算 一般会計は11市で増額編成
本紙では、予算案段階における県内19市の2016年度当初予算額をまとめた。一般会計の総額は6945億1758万円で、前年度当初比1・7%(113億5438万7000円)の増加となった。地方創生総合戦略に基づく雇用支援や子育て支援に伴う増大で、現首長もしくは市町村合併後、最大規模(当初予算ベース)の予算編成を組んだ自治体が目立った。一方、工事請負費は総額585億2200万9000円で、前年度当初比3・3%(約20億円)減と厳しい予算編成となった。
今回、首長選挙を見据えた骨格予算編成となった自治体はなく、昨年度に骨格予算を編成した垂水市のみが工事請負費の前年度比が131・8%(5億2108万円)増と大きく伸ばした。
当初予算額が100億円を超えた自治体は鹿児島市など17市で、前年度を上回ったのは半数を超す11市となった。
各市町村の予算規模は、鹿児島市(2421億円)を筆頭に、霧島市(572億円)、薩摩川内市(518億円)、鹿屋市(457億円)、奄美市(317億円)の順。
増加率でみると、志布志市が前年度比15・4%(31億円)、垂水市が同15%(12億円)、指宿市が同12・1%(26億円)の増加と上伸。一方、西之表市(8・1%減)、曽於市(5・1%減)、阿久根市(5%減)が予算額を減らした。
◇工事請負費◇
奄美市・指宿市が積極的予算措置
工事請負費は、19市全体で前年度当初比で3・3%も減少。8市のみが予算額を伸ばしたものの、11市で減少に転じ、建設業界にとっては厳しい予算編成となった。
市町村別でみると、鹿児島市が約195億円でトップ。次いで、霧島市(59億円)、薩摩川内市(36億円)、奄美市(33億円)、指宿市(32億円)、出水市(29億円)と続く。
増減額でみると、昨年の骨格予算からの反動で前年度比で131・8%(約20億円)も増加した垂水市に次いで、姶良市が74・7%、指宿市58・9%、奄美市47・9%とそれぞれ増加。特に指宿市(12億円)や奄美市(10億円)などは積極的な予算措置を行い、奄美新庁舎やサッカー場・多目的グラウンド整備などを進める。