一般社団法人日本建設業連合会北陸支部(支部長・守田進大成建設執行役員北信越支店長)と北陸地方整備局は8日、新潟市中央区の白山会館で意見交換会を開き、設計変更の手続きで10日以降に概算金額明示の試行を開始すると説明した。
連合会北陸支部から守田支部長のほか、引田守、河本克正、山口眞樹、太田豊彦、山田尚成の5副支部長ら15人、整備局から小口浩企画部長、今野和則地方事業評価管理官ら9人が出席した。
冒頭、小口企画部長が「補正予算や新年度予算の速やかな発注に努める。連合会側から要望のあった設計変更の概算額明示を検討してきた。建設業界の魅力発信へ引き続き協力を」と述べ、お互いが重要なパートナーでコミュニケーションを深めていくことが重要と説いた。
守田支部長は、「東北と首都圏との地域間の差を感じるが、防災・減災対策や老朽化対策に重点配分されており、期待している。安定的、持続的な予算の確保、拡大を強くお願いする」と話し、官民一体となった取組が必要と強調した。
連合会支部側が設計変更の概算金額提示を要望し、整備局側が概算金額明示の試行を始めると回答。対象を原則、新規契約案件となるが、発注者発議で既契約工事を対象とすることが可能とした。指示書を発出する際には、概算金額(直工および共通仮設費「上積分のみ」)を明示。概算金額明示は新規工種(官積100%)となり、試行結果についてはフォロー調査を行うと説明した。
総合評価落札方式では、調査基準価格未満でも評価結果を公表してほしいとの要請に、品質や技術の向上に資するものならば、公表も検討すると答えた。そのほか、中長期的な公共事業予算の確保や工事施工の円滑化4点セット等、工程調整部会の活用と適切な工期設定、建設界の担い手確保・育成、生産性向上について意見を交わした。