国保匝瑳市民病院(匝瑳市八日市場イ1304、菊地紀夫・事業管理者)は3日、公募型プロポーザルを実施していた「国保匝瑳市民病院新改革プラン及び建替整備基本構想・基本計画策定支援業務委託」の選定結果を公表した。第一委託候補者にアイテック(東京都中央区日本橋本町1―6―5)、第二委託候補者にシステム環境研究所(東京事務所・東京都中央区八丁堀2―26―9)が選定された。
今後、第一委託候補者と契約に向けた手続きを行う。委託工期は2017年9月30日。契約金額の上限は2000万円(消費税込み)。
同事業は、施設の老朽化する国保匝瑳市民病院を建て替える計画。来年度で市民病院改革プランを策定するとともに、学識経験者などで構成する建設検討委員会を立ち上げ検討を開始。基本構想の中で候補地を選定する。
委託業務の主な内容は、@新改革プラン策定A建替整備基本構想策定B建替整備基本計画策定――の各支援業務と各種会議体の運営支援。
新改革プランでは、内外部環境の整理・分析を行い、分析結果をもとに増収並びに費用削減を図る上で必要な対策を提案。また、中長期的な収支計画を作成するとともに、各診療科・各部門における活動計画を作成し、県が策定する地域医療構想を踏まえ、診療規模や病床機能等のあり方を明確化する。
基本構想の策定では、@基本方針・機能・規模A経営形態B建替整備方法C敷地選定D概算事業費の算出について検討。整備方法では従来方式、設計施工一括発注方式などを検討。また市民アンケート調査も実施する。敷地の選定では、諸条件を整理して比較・検討を行う。
基本計画の策定では、@部門別運営計画A医療機器・什器備品整備計画B施設整備計画C医療情報システム等導入計画概要D収支計画についてまとめる。
全体の事業スケジュールは、新年度で基本構想の策定に着手するとともに、市民病院新改革プランを策定。基本構想は17年前半に策定し、その後、基本計画をまとめ、同年度後半から基本設計に着手。18年度に実施設計を行い、19年度の着工を目指す。
同病院は1958年に40床の国民健康保険直営病院として開設。その後、増改築により増床を重ね、84年に「国保八日市場市立病院」に名称を変更し、現在の157床になった。病院の名称は、市町村合併に伴い06年1月に「国保匝瑳市民病院」とした。
既存病床数は157床(うちICU4床、CCU2床)で、このうち145床が稼働している。敷地面積は2万4803・66u。建物規模はRC造3階建て延べ9306・35u(建築面積6011.03u)。診療科目は内科、外科、消化器科、整形外科、泌尿器科など14科。
なお、82〜83年度と90年度に増改築工事を実施。80年代の工事の設計は自治体病院施設センターが担当。施工は、建築が畔蒜工務店、空調・給排水衛生設備が芝工業、電気設備が岡野電気工事。90年度の工事は設備一括で畔蒜工務店が担当した。