日本工業経済新聞社(茨城)
2016/03/01
【茨城】水戸市が当初予算案を公表
水戸市(高橋靖市長)は、2016年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比8・1%(84億4900万円)増の1131億4400万円となり、過去最大だった前年度を上回る積極型の予算を編成。主な事業では、新庁舎建設事業に35億2380万円(3カ年193億6800万円)、東町新体育館に14億1140万円(3カ年95億4000万円)、新ごみ処理施設整備事業に37億180万円(新清掃工場は3カ年228億6144万円)、見川小・中学校屋内運動場改築事業には総額12億5077万円(2カ年継続費)、中央図書館・博物館耐震改修事業に2カ年継続費4億1740万円を計上した。新規事業では、市立サッカーラグビー場整備事業で人工芝の張替え(1面)や、新たな斎場の基本構想の策定などを行う。(4面に主な事業)
特別会計や企業会計を合わせた予算総額は前年度比4・4%増の2003億3680万円で、初めて2000億円を突破。新庁舎建設や新ごみ処理施設、東町運動公園新体育館などのビッグプロジェクトを推進するため、積極的な予算編成を行った。
普通建設事業費は241億5053万3000円で、前年度比36・7%の増となった。
新庁舎は現在地に免震構造のRC造地下1階、地上7階一部8階、塔屋1階建て延べ床面積約3万2172uで建て替える。先月24日に建設工事の一般競争入札3件(建設・電気設備・機械設備)を公告し、4月19日に開札予定。予定価格は、建設が114億4000万円、電気設備が19億100万円、機械設備が26億800万円(いずれも税抜き)。設計は久米・柴建築設計共同企業体。
東町の新体育館はRC一部S造地下1階、地上2階建て延べ床面積約1万5910uを想定。工事規模は86億6600万円(税抜き)を見込む。実施設計に施工者の技術提案などを取り入れる優先交渉権者技術協力方式を採用。9月下旬には工事請負の仮契約を締結し、19年1月の完成を目指す。設計は椛蛹嚼ン計(東京都品川区)。
新ごみ処理施設は下入野町に整備する。新清掃工場の整備・運営は日立造船グループが税込み460億8144万円で落札。事業期間は40年3月まで。新年度は引き続き用地造成も進めるほか、アクセス道路の整備や生活環境向上施設の基本計画などを推進する。
見川小・中学校の屋内運動場は、RC造2階建て延べ3383uで小中学校共用の施設として改築する。設計は轄設計事務所(水戸市)。事業費は小学校分が2カ年5億4439万5000円、中学校分が同7億637万5000円。
学校関連ではこのほか、小・中学校空調設備整備事業に10億2430万円を配分。設置工事は小学校14校、実施設計は小学校15校および義務教育学校1校を計画。
中央図書館・博物館耐震改修事業は、渠ト連合設計(水戸市)が実施設計を担当し、2カ年で耐震補強および設備改修を行う。1980年開館で建物の規模はRC・SRC造地下1階、地上4階建て延べ床面積4840・68u。
都市建設部門を見ると、国補街路整備事業には20億8500万円。対象は3・3・2号中大野中河内線や3・4・149号赤塚駅西線、3・3・16号梅香下千波線(畑中工区)など。
道路新設改良事業には14億4583万2000円を充て、18路線(2395m)の工事や16路線(5540m)の測量などを推進する。
市街地整備推進事業は7億4810万円。上市205号線や同217号線の道路改良・電線共同溝工事を実施するほか、水戸駅北口駅前広場の構造検討を行う。
下水道部門では、管渠建設改良事業に28億7048万6000円を計上。主な事業は、渡里第7幹線工事(L258m)や河和田第8幹線工事(L357m)、北見・根本排水区外改築工事(L195m)など。
水道事業では、基幹管路や浄水施設の耐震化に11億2058万7000円、石綿セメント管などの老朽管の更新工事に5億9588万1000円、鉛製給水管の撤去更新に5億1791万5000円を計上した。