北海道建設新聞社
2016/03/01
【北海道】札幌開建が新千歳空港A滑走路南側舗装老朽化対策を公告
札幌開建は1日付で、新千歳空港A滑走路南側の舗装老朽化対策を一般競争公告する。工事規模6億円以上10億円未満のWTO対象案件。開札は5月25日で、工期は2017年1月25日までを予定。対象延長は450mで、2月26日に公告したA滑走路北側舗装300mと合わせ、16年度は750m、幅員60mの舗装を進める。A滑走路の未着手区間1320mは17、18年度で施工する予定で、A滑走路の後はB滑走路の延長3`、幅員60mの老朽化対策に移行する。A、B両滑走路合わせて100億円規模の工事となっている。
A滑走路の老朽化対策は14年度に着手。離陸専用のため、滑走路の中央付近はエンジンからのブラストの影響を強く受け、劣化が著しい。そのため中央部から老朽化対策に取り掛かった。14年度は560m、15年度は370mを整備しこれまでに930mを終えている。
基層8cm、表層8cmのアスファルト2層で舗装。滑走路は航空機の加重がかかるため、圧密により空げき率(隙間容量)が低下していく。そのため、水蒸気で舗装面が盛り上がるブリスタリング現象対策などのため、固い材質の改質U型アスファルトを採用し、空げき性を確保して工事を進めている。
北海道開発局は2月24日、16年度の事業見通しを発表。滑走路改良、国際線ターミナル駐機場の拡張、南側誘導路新設など15年度当初予算の倍となる56・6億円程度を見込んでいる。
新千歳空港では15年の利用者数が初めて2000万人を超えたこともあり、整備が急がれる。担当者は「既存の誘導路約15`に関しても、劣化状況を調査しながら順次老朽化対策を施していく」と話している。