石川県の谷本正憲知事は、26日開会した2月(16年第1回)県議会定例会の提案理由説明で、16年度に加賀海浜産業道路における手取川架橋に着工する考えを示した。
この中で知事は、広域幹線道路整備に関する基本方針「ダブルラダー輝きの美知(みち)構想」に基づき、16年度から手取川架橋、のと里山海道柳田〜上棚矢駄インターチェンジ間の4車線化に着工するほか、整備中の金沢外環状道路海側幹線を促進するとした。
16年度の金沢城公園第3期整備計画に触れ、「城郭としての価値と魅力の向上に向けて、鼠多門、鼠多門橋の実施設計に着手するほか、おもてなしの観点から菱櫓や五十間長屋、橋爪門のパノラマが一望できる鶴の丸休憩所を整備する」としたほか、「金沢城復元の最後の総仕上げである二の丸御殿は、これまでの門や櫓と異なり外観に加えて内部の意匠などについても幅広い調査が必要なことから第3期整備と並行して総合的な調査研究に着手することにした」と意欲をみせた。
金沢市小立野の金沢大学工学部跡地への移転が計画される新たな県立図書館に関して「庁内プロジェクトチームにおいて県民の知の拠点にふさわしい図書館とすべく、公文書館機能や生涯学習機能の併設なども含め検討している。来年度は有識者からなる検討委員会を設置し、基本構想の策定に着手する」と述べた。
政府関係機関の地方移転では、「東京国立近代美術館工芸館、産業技術総合研究所、情報通信研究機構に関して関係省庁と協議を進めているところであり、引き続き国へ働きかけていく」と説明した。